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科学者は、なぜ軍事研究に手を染めてはいけないか

著者
池内了



「科学倫理の書だけでは決定的に欠けているテーマがあった。科学者および技術者が軍事研究に手を染め、戦争で人間を効率的に殺戮するための手段の開発研究に深入りしている問題で、これこそ問われるべき科学者・技術者の倫理問題と言えるはずである。…本書はおそらく〈科学者は軍事研究に手を染めるべきではない〉と主張する最初の本になると思っている」

グローバル化が喧伝され、生き残るために倫理を置き去りにすることを当然としかねない現代、企業は儲けのために手抜きや不作為が常態化して安全性が二の次になり、政治は軍拡路線を拡大して貧富の格差の拡大を放置し、科学者の多くは研究費欲しさに軍事研究に励み、人々はお任せ民主主義になれてしまい、長期的な視点を失っている。このような時代にあって、著者は科学者の責任として、本書を書き下ろした。
第一次世界大戦、ナチス期の科学者や日本の戦時動員体制から、安倍内閣による「防衛装備庁の安全保障技術研究推進制度」の詳細、大学や科学者コミュニティの実際、AI兵器・ゲノム編集、デュアルユース(軍民両用技術)のあり方まで。若き科学者に向けて普遍的かつ喫緊なテーマの全体像をはじめて記す。


目次


序章 新しい科学者倫理の構築のために

第1章 科学者と戦争
科学者個人の戦争協力
第一次世界大戦における戦争協力
第二次世界大戦における軍事開発
三つの軍事革命

第2章 軍事研究をめぐる科学者の常套句
「戦時には愛国者になれ」
「もうこれで戦争は起こらない」
「より人道的な兵器の開発である」
「軍事研究は科学の発展に寄与する」
「戦争(軍事研究)は発明の母である」
「いずれ民生に活用されて役に立つ」
「みんながやっているのだから」
「作った自分に責任はなく、使った軍が悪い」
「悪法も法である」
 
第3章 非戦・軍縮の思想
「国際人道法」による戦争の抑制
第二次世界大戦後に結ばれた条約
核実験・核兵器の禁止
平和のための国際組織
日本学術会議の決議・声明

第4章 安全保障技術研究推進制度の概要と問題点
「推進制度」の概要
募集する研究テーマ
公募要領の大きな変更
知的財産の帰属について
研究終了後の関係について
まとめ

第5章 軍事研究に対する科学者の反応
日本学術会議の声明
「報告」の論点――研究の公開性について
「報告」の論点――研究資金のあり方について
科学者の許容論(1)――「デュアルユースである」
科学者の許容論(2)――「学問の自由がある」
科学者の許容論(3)――「じっくり研究に打ち込みたいのだが……」
科学者の許容論(4)――「自衛のためならかまわない」
倫理規範に対する反論

第6章 やはり、科学者は軍事研究に手を染めてはならない
プロフェッションとしての科学者・技術者
大学が社会から負託されている役割

終章 現代のパラドックス

あとがき
参考にした文献
索引


著訳者略歴

池内了
いけうち・さとる

1944年兵庫県生まれ。総合研究大学院大学名誉教授。名古屋大学名誉教授。宇宙物理学専攻。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

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科学者は、なぜ軍事研究に手を染めてはいけないか

「科学者は、なぜ軍事研究に手を染めてはいけないか」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/272頁
定価 3,740円(本体3,400円)
ISBN 978-4-622-08814-1 C0040
2019年5月24日発行

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