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学問としての翻訳

『季刊翻訳』『翻訳の世界』とその時代


忘れられた専門誌『季刊翻訳』の驚くべき革新性、次いで『翻訳の世界』がポストモダンの思想界に放ったインターカルチュラルな輝き。それは今日トランスレーション・スタディーズと呼ばれる新しい学問が、欧州とりわけ英国で誕生し展開したのと同時期のこと。共振するかのように日本で芽吹いた翻訳への学問的関心は、しかしどうしていまだ開花せず、翻訳学2000年誕生
説の陰に隠れたのか。二誌の翻訳言説を追い、さらに『翻訳の世界』にかかわった翻訳家と編集者9人(辻由美、鴻巣友季子、伊藤比呂美、西成彦、井上健、管啓次郎、沼野充義、丸山哲郎、今野哲男)にインタビュー。埋ずもれた知的地層を掘りあて、学際的学問の風通しのよい未来を展望する。


目次


はじめに

第一章 英国におけるトランスレーション・スタディーズの誕生
背景
展開
言語
まとめ

第二章 『季刊翻訳』『翻訳の世界』の時代と翻訳言説
1 『季刊翻訳』1973-75
研究誌の誕生
  等価/文化翻訳と誤訳/原典と翻訳への態度/誤訳の指摘/読者論/「研究室めぐり」/『季刊翻訳』の中の翻訳論
まとめ

2 『月刊 翻訳の世界』『翻訳の世界』1976-
『翻訳の世界』創刊
  文化翻訳
翻訳論とその定義
誤訳の指摘と「欠陥翻訳時評」
翻訳専門学校と『季刊翻訳』、通信教育と『翻訳の世界』
まとめ

3 『翻訳の世界』の1980年代
新星『翻訳の世界』
  翻訳者の解釈/翻訳権の問題/翻訳の多様性/翻訳を論じるための基準/言語と社会/文化翻訳/メディア翻訳、ジャーナリズム翻訳/漫画とコミック/アジアと翻訳
翻訳理論と翻訳批評
マイノリティ
人物
  ダニエル・ジル/カズオ・イシグロ/村上春樹/伊藤比呂美/沼野充義「言語街道交差点」
まとめ

4 『翻訳の世界』の1990年代
イデオロギーと翻訳
翻訳論
女性のための『翻訳の世界』へ
まとめ

第三章 『翻訳の世界』にかかわった人々の言葉から――インタビュー
辻由美
鴻巣友季子
伊藤比呂美
西成彦
井上健
管啓次郎
沼野充義
丸山哲郎
今野哲男
まとめ

第四章 「トランスレーション・スタディーズ」の誕生?

第五章 現代日本における学問としての翻訳の混迷

おわりに――未来図


後記
参考文献
索引


著訳者略歴

佐藤=ロスベアグ・ナナ
Nana Sato-Rossberg

2007年、立命館大学大学院先端総合学術研究科博士課程修了(学術博士)。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

秋草俊一郎(日本大学准教授(比較文学))
<図書新聞 2020年7月4日(土)>
和田忠彦(東京外国語大学名誉教授)
<日本経済新聞 2020年7月4日(土)>
柳原孝敦(東京大学大学院教授(スペイン語文学))
<週刊読書人 2020年7月17日(金)>
(天羽)<東京新聞夕刊コラム「大波小波」 2020年8月5日(水)>

関連リンク

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学問としての翻訳

「学問としての翻訳」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/224頁
定価 4,950円(本体4,500円)
ISBN 978-4-622-08899-8 C1080
2020年4月30日発行

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