序
第一章 仮想の子供(バーチャル・チャイルド)
遺伝的に望みどおりの子供──バーチャル・チャイルド──「疾患」の拡張──障害の「関係」モデル──売り込みのナラティブと障害像
第二章 生殖細胞系
ゴールトン優生学の階層制──クリスパー・キャス9のための〈説得〉──精子バンクの新たなワンドロップ・ルール──「エ・プルリブス・ウヌム」の二つのビジョン──遺伝子を編集される人々の声──利用しながら消し去るレトリック
第三章 カウンティフェアで
ベター・ベビー/フィッター・ファミリー・コンテスト──初期優生学のビジョンと国家・地域・家族──脱絶滅テクノロジー──「自然なもの」による〈説得〉──楽観主義の連鎖反応──科学とフィクション──より多くのマンモス/より少ないダウン症
第四章 私たちの画面上で
NIPTの広告──売り込みの儀式──「テレソン」の語り方──因習と〈会話〉──最新の「知恵遅れ」ジョーク──知的障害者からの応答
第五章 但し書き
NIPTのマーケティングとイメージ──「哀れなエドナ」──リスクと理想の対比──意図的な曖昧さ──密かな〈説得〉
第六章 ニューオーリンズ
遺伝カウンセラー──遺伝子の未来のタイムズスクエア──微小欠失、「22q11・2」の売り込み──あらゆるものを検査する未来
第七章 シンシアを読む
「新しい種類の生命」というメタファー──合成細胞「シンシア」の売り込み──哲学的進歩なのか──『アメイジング・スパイダーマン』のカインとアベル
第八章 軽蔑的なナラティブ
〈会話〉を停止させるための〈説得〉──三人の親によるIVF(ミトコンドリア置換療法)──「恐れに満ちた」大衆というキャラクター──合意の不在と市場の圧力──「選択」から「デザイン」「能力強化」へ
第九章 モデル・ワールド
染色体サイレンシング──人間の「コスト」──フェアヴュー・トレーニングセンターによる隔離──シングルストーリーの問題──イーサン・セイラーの死
第一〇章 居場所を見つける
進歩のナラティブの歴史──居場所のあるストーリー──『かくれた天使』の語り──代弁について──『ナイジェル・ハントの世界』
結論 身体と住み処(ホーム)
DNAに記録された連続写真──リニアな進歩と途絶──繰り返される不可視性・衝撃・時間の歪みというモチーフ──身体と住み処の未来
謝辞
訳者あとがき
参考文献
原註
索引