みすず書房

給料はあなたの価値なのか 電子書籍あり

賃金と経済にまつわる神話を解く

YOU'RE PAID WHAT YOU'RE WORTH

And Other Myths of the Modern Economy

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 320頁
定価 3,960円 (本体:3,600円)
ISBN 978-4-622-09055-7
Cコード C0033
発行日 2022年2月10日
電子書籍配信開始日 2022年2月10日
備考 在庫あり
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給料はあなたの価値なのか

私たちが労働の対価として受けとる給料。では、その額は、あなたの市場価値の反映なのだろうか? 私たちはみずからの生産性と職種によって、給料の額は客観的に決まると考えがちだ。だが、果たしてそれは本当だろうか? ならば、弁護士のほうが教師より価値ある仕事なのか? 警官や大学教授、記者の仕事を公平な基準で正しく評価できるのだろうか? じつは、多くの人が「誰がいくらをなぜもらうのか」を知らないまま、神話にとらわれていると著者は述べる。
本書は、アメリカの社会学者がさまざまな企業・業界の実態調査に基づき、常識への反論を試みる書である。給料を決定する4つの要因(「権力」「慣性」「模倣」「公平性」)を手がかりに広く信じられている誤解を解き、給料を上げるための方策と真に公平な賃金制度への道筋を示す。コロナ危機を踏まえた「エピローグ」を収録。

目次

パート1 給与についての疑問
第1章 何が給与を決めるのか?
権力、慣性、模倣、公平性

第2章 私たちは何が給与を決めると思っているのか
学者の見方  学者によるそのほかの見方  働く人の見方  給与設定者の見方

パート2 成果主義は正しいのか
第3章 自由市場に背く雇用主
秘密を守る  (不)完全な競争  組織化される模倣  集中の力

第4章 成果の測定の問題と能力主義の落とし穴
定義の議論  不完全な測定  成果主義による給与制度の落とし穴  有言不実行

第5章 ボスのボス
神話のはじまり  みんなでぼろもうけ  株主があなたの給与を奪うとき

パート3 その仕事だからその給与なのか
第6章 良い仕事が悪い仕事になるとき
去りはしたが、忘れてはいない  国内回帰  新しいデトロイト 労働組合の減少  派遣労働者  トラック運転手  建設労働者

第7章 悪い仕事は良い仕事になる
節約の先にあるのは豊かな暮らし?  アンハッピーセット  危険の代償は?  ジャングルにようこそ(おかえりなさい)  ケアする人がケアされない

パート4 公平な賃金を目指して
第8章 格差を再考する
技能偏向的技術進歩  職業による格差?  組織の変化と格差の拡大  新たな「金ぴか時代」における権力

第9章 公平な賃金を目指して
下限を引き上げよう!  ミドルクラスを増やそう!  天井を下げよう!

エピローグ 歩兵にふさわしいもの

謝辞
訳者あとがき
原注
索引

 

書評情報

冬木糸一
ブログ「基本読書」 2022年2月14日
橋本努
(北海道大学大学院教授)
「賃下げの理由は交渉の不在 成果給より年功給が勝る」
週刊東洋経済 2022年3月5日号
松原隆一郎
(放送大学教授・社会経済学)
「賃金格差の実相を隠す〈神話〉」
毎日新聞
 2022年3月5日
週刊エコノミストonline
2022年3月11日
神林龍
(一橋大学経済研究所教授・労働経済学)
「米国の「自由な労働市場」の現実」
朝日新聞 2022年4月2日
山口周
(独立研究者・著述家)
「報酬に対する三つの大前提がすべて間違いだと指摘する衝撃の書」
プレジデント 2022年4月15日号
八代尚宏
(昭和女子大学特命教授)
「行き過ぎた株主主義を批判」
日本経済新聞 2022年4月16日
森永卓郎
(経済アナリスト)
「労働経済学の常識を覆す」
東京新聞 2022年4月16日
牧野邦昭
(慶応義塾大学教授・経済学)
読売新聞 2022年5月8日

関連リンク

給与を決める要因はあなた自身のパフォーマンスではない

不平等を拡大させる3つの誤った通念

(著者ジェイク・ローゼンフェルド氏による寄稿記事)

ハーバードビジネスレビュー 2021年4月20日