みすず書房

ジョン・ロック伝

JOHN LOCKE

A Biography

判型 A5判
頁数 656頁
定価 9,350円 (本体:8,500円)
ISBN 978-4-622-09542-2
Cコード C1010
発行日 2022年10月3日
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ジョン・ロック伝

1957年初版、イギリスの哲学者ジョン・ロック(1632-1704)の生涯と思想と活動とその時代を縦横かつ生き生きと描いた本書は、現在もなお貴重なジョン・ロック伝であり、ロック研究の基本文献として通っている。1948年にロックの3000通近い手紙と1000点ほどの雑多な手稿をふくむラヴレス・コレクションを見ることができるようになったことで、それまでのロック研究は一新し、本書の執筆・刊行は可能になった。
ピューリタン革命や名誉革命に代表されるように、国王と議会、国家と市民、宗教戦争と寛容が対立し、植民地化の始まりの時代にあって、ロックは何を考え、『人間知性論』や『政治二論』などの作品を世に送ったのか。幼年時代から晩年まで、近代国家初期のありようとそこに生きる人間の様相を探究したロックの全姿を描いた、思想史の碩学による古典的名著である。

目次

はじめに
略記号
参照についての注

第1章 サマセット州の幼年時代
第2章 ウェストミンスターの生徒時代
第3章 オックスフォードの学生時代
第4章 感傷的な友情
第5章 初期の政治思想
第6章 オックスフォードの個人指導教師(テューター)
第7章 外交官
第8章 医師
第9章 アントニー・アシュリー・クーパー
第10章 エクセター邸にて
第11章 哲学の最初の着想
第12章 聖職禄授与局主事
第13章 フランスにて
第14章 カトリック陰謀事件
第15章 政治論
第16章 プロテスタント陰謀事件
第17章 アムステルダム
第18章 教育論
第19章 ファン・デル・リンデン博士
第20章 『人間知性論』  
第21章 ロッテルダム
第22章 ロンドン
第23章 オーツ
第24章 公開論争
第25章 交易植民局専門委員
第26章 晩年

解説 近代政治思想の成立――ホッブズとロック
訳者あとがき
索引