信じる者は破壊せよ
古代ギリシア・ローマ、キリスト教が招いた暗黒の世紀
THE DARKENING AGE
The Christian Destruction of the Classical World
判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 352頁 |
定価 | 4,620円 (本体:4,200円) |
ISBN | 978-4-622-09620-7 |
Cコード | C0022 |
発行日 | 2023年7月18日 |
THE DARKENING AGE
The Christian Destruction of the Classical World
判型 | 四六判 |
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頁数 | 352頁 |
定価 | 4,620円 (本体:4,200円) |
ISBN | 978-4-622-09620-7 |
Cコード | C0022 |
発行日 | 2023年7月18日 |
後世の歴史家が語るところによれば、古代ギリシア・ローマ時代の人びとの暮らしはたいそう過酷なものであった。蛮族の侵略や帝国による重税、身の毛もよだつような疫病の蔓延に市井の人びとは疲れ果て、癒しと救いを求めていた。
ローマ帝国である新興宗教が広まると、何かが変わりはじめた。やがてその宗教が帝国の国教になると、熱狂的な信仰者たちは古代の神々の彫像や神殿を打ち壊しはじめた。「異教徒」の手による文学や哲学、さらには科学の本までが薪の上で燃やされ、その攻撃の対象が異教徒そのものになるまで、それほど時間はかからなかった。
キリスト教を信仰した最初の皇帝・コンスタンティヌス一世、徹底して信仰者に純潔を求めたアウグスティヌス、誰よりも厳格に神の法を執行したシェヌーテ。それぞれの方法で教義を貫く者たちが躍動し、歴史は〈キリスト教の勝利〉へと動いてゆく。
新興宗教にすぎなかったキリスト教は、いかにして古代世界の教義を消滅させ、「たった一つの真の信仰」が支持される時代を招いたのか? ローマからアレクサンドリア、シリア砂漠からアテナイへ――読む者を地中海じゅうに誘いながら、破壊と殺戮に彩られた「暗黒の世紀」を追う、衝撃の歴史ドキュメンタリー。
はじまり
プロローグ──パルミラ、およそ紀元385年
そして、終わりへ
第1章 目に見えない軍勢
第2章 悪魔の戦場
第3章 賢明さは愚かなことである
第4章 「少数の殉教者について」
第5章 狂わされた男たち
第6章 世界でもっとも壮大な建物
第7章 神殿を嫌悪すること
第8章 悪魔を退治する方法
第9章 無謀な人々
第10章 悪魔と杯を交わす
第11章 悪魔の過ちを浄化する
第12章 その日を摘み取れ(カルぺ・ディーエム)
第13章 神の道を棄てる者
第14章 喜びの暴虐を消せ
第15章 慈悲深い残忍さ
第16章 暴君と危機の時代
謝辞
訳者あとがき
出典と注
文献
図版クレジット一覧
索引