ヒルベルトの23問題に挑んだ数学者たち
THE HONORS CLASS
Hilbert’s Problems and Their Solvers

判型 | A5判 |
---|---|
頁数 | 624頁 |
定価 | 6,930円 (本体:6,300円) |
ISBN | 978-4-622-09772-3 |
Cコード | C1041 |
発行日 | 2025年4月16日 |

THE HONORS CLASS
Hilbert’s Problems and Their Solvers
判型 | A5判 |
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頁数 | 624頁 |
定価 | 6,930円 (本体:6,300円) |
ISBN | 978-4-622-09772-3 |
Cコード | C1041 |
発行日 | 2025年4月16日 |
◆ 1900年、ダフィット・ヒルベルトは今日「ヒルベルトの問題」として知られる23の未解決問題のリストを提示した。以来、簡潔にして深遠なそれらの問題を解くことは、多くの優れた数学者たちにとっての「甘美な夢」となり、続く世紀の数学の体系的発展の原動力となった。本書はその多岐にわたる成果を道標として、20世紀の激動の中でそれらの問題に挑んだ俊秀たちの学問的足跡をたどる。
◆ 問題のそれぞれに誰が、どんな解決を見いだしたのか。19世紀末に明らかになった大きなパラドックスが、いかに革新をうながし、問題の解決と未解決の両側から発展的に新しい数学を生みだしたか。二度の大戦中を含む抑圧と迫害の時代に、数学はどのように営まれたのか。最も“純粋”に数学的だと見なされていた問題から、いかに物理学や情報科学に結びつく領域が拓かれたか……。
◆ 著者は関連文献の渉猟はもちろん、数学者たち当人や多数の関係者への取材を丹念におこない、解法の鍵となったアイデアを示すとともに、20世紀の「数学する人生」をも活き活きと再現している。
◆ 構想の大きさと深い味わい、数学的着眼の鋭さを絶賛され、2008年のアメリカ数学協会(MAA)オイラー図書賞を、著者の没後にもかかわらず受賞した卓越の一著である。巻末に、1900年のヒルベルトの記念碑的講演論文「数学の問題」の全訳を付録。
20世紀の数学の原点
はじめに
この本の読み方について
座標軸の原点
─ダフィット・ヒルベルトとゲッティンゲン─
基礎論の問題 ▶ 1, 2, 10 ◀
では集合論から始めましょうか?
─カントール─
私は噓をついている(数学は無矛盾である)
第2問題 ─ゲーデル─
完璧なスパイ──実数はいくつあるか?
第1問題 ─コーエン─
これってコンピュータでできないの?
第10問題 ─マチャセヴィッチ、ロビンソン、デイヴィス、パトナム、ほか─
特定分野の基礎に関する問題 ▶ 3, 4, 5, 6 ◀
原典をひもとく最初の解決者
第3問題 ─デーン─
果てしない距離の問題
第4問題 ─ブーゼマン、ポゴレロフ、ほか─
見返りの大きな投資
第5問題 ─グリーソン、モンゴメリ、ジッピン─
くっついたり、離れたり──物理学と数学
第6問題
数論に関する問題 ▶ 7, 8, 9, 11, 12 ◀
はじめに主題ありき
それぞれの条件を超えて
第7問題 ─ゲルフォント、シュナイダー、ジーゲル─
素数の魅力は途方もない
第8問題
天空の城を追うように
第9問題、第11問題、第12問題 ─高木、アルティン、ハッセ─
代数学と幾何学に関する問題 ▶ 14, 15, 16, 17, 18 ◀
代数学とは何か?
第14問題と第17問題 ─永田─
シューベルトの名人芸
第15問題
その曲線のグラフを描け
第16問題
結晶は何種類あるか?
オレンジの山積み方法は八百屋に聞け
第18問題 ─ビーベルバッハ─
解析学に関する問題 ▶ 13, 19, 20, 21, 22, 23 ◀
解析には少なくとも7年かかる
関数論の研究者はどれだけ有名になれるか?
第22問題 ─ケーベとポアンカレ─
乱流の中の学び舎
第13問題 ─コルモゴロフ、アーノルド─
チェルナヤ川を渡って、
はるばるサヴシュキナ通り61番地まで
第21問題 ─プレメリ、ボリブルッフ─
研究せよ
第19問題、第20問題、第23問題
振り返るべき時がきた
解決したもの、していないもの
謝辞
付録
数学の問題(ダフィット・ヒルベルト)
原註
参考文献
訳者あとがき
翻訳参考文献
索引