コペルニクス説遺聞
原典でたどる科学革命初期の諸相

| 判型 | A5判 |
|---|---|
| 頁数 | 480頁 |
| 定価 | 9,020円 (本体:8,200円) |
| ISBN | 978-4-622-09848-5 |
| Cコード | C1044 |
| 発行予定日 | 2026年7月10日予定 |


| 判型 | A5判 |
|---|---|
| 頁数 | 480頁 |
| 定価 | 9,020円 (本体:8,200円) |
| ISBN | 978-4-622-09848-5 |
| Cコード | C1044 |
| 発行予定日 | 2026年7月10日予定 |

1543年、科学革命の端緒となったコペルニクスによる地動説(太陽中心説)の提唱。その後、ガリレオが異端と断じられた宗教裁判までの90年、地動説はどのように語られ、どのように評価されていたのか?
それを確かめるため、本書は『天球回転論』を起点に、その90年の間に遺されたコペルニクス説にまつわる膨大な歴史文書の邦訳をお届けする。各文書に付された編訳者による解題と読解のヒント、そして精緻な訳注によって、それぞれの文書の執筆当時の社会・文化的背景、著者たちの意図が鮮やかに浮かび上がってくるだろう。
膨大な遺聞を通して歴史的事実を見渡したのち、「あとがきに代えて」では、科学史家トマス・クーンの議論を足がかりに、「なぜコペルニクスの地動説が科学革命の端緒たりえたのか」を再考する。
天に煌めく太陽を、夜空に瞬く星を、自らが踏みしめている大地を、もっと知るために――先人たちはこれほどまでに探究を重ねてきた。地動説の帰趨、そしてその科学史における意味をも詳らかにする、コペルニクス研究の集大成と呼ぶべき快著。
はじめに
関連年表
1 ニコラウス・コペルニクス 1473-1543
1.1 コペルニクス『天球回転論』(1543)への二つの序文
1.1.1 出版に際し新たに執筆された序文(1542年頃)
1.1.2 出版に際し割愛された自筆原稿の本来の序文(Ms.fol.1rv)
1.2 コペルニクスの宇宙体系図二つ
1.2.1 初版本Nの宇宙体系図(ニュルンベルク版、1543)
1.2.2 自筆原稿Msの宇宙体系図(fol.9v)
1.3 コメンタリオルス(1510年頃)の理論的骨格
1.4 『天球回転論』第1巻7章~11章:科学革命の震源
1.4.1 第7章 地球が、いわば中心として、宇宙の真中に静止しているとなぜ古代の人たちは考えたのか
1.4.2 第8章 前述の諸論拠への論駁およびそれらの不十分性
1.4.3 第9章 地球に複数の運動が付与されうるか、および宇宙の中心について
1.4.4 第10章 天球の順序について
1.4.5 第11章 地球の三重運動についての論証
2 アンドレアス・オジアンダー 1498-1552
2.1 『天球回転論』巻頭の無記名序文
2.2 オジアンダーの書簡(抜粋)
2.2.1 コペルニクス宛て書簡
2.2.2 レティクス宛て書簡
2.3 無記名序文に関するケプラーの証言
3 ゲオルク・ヨアヒム・レティクス 1514-1574
3.1 『第一解説』第8章 古代の天文学者たちの仮説が廃棄されねばならない主な理由
3.2 『第一解説』第9章 天文学全体の新仮説の〔細目〕枚挙のための幕間
3.3 『第一解説』第10章 宇宙の配置
3.4 弟子から見たコペルニクス(抜粋)
3.5 地球の運動と聖書に関する論考(抜粋)
幕間Ⅰ マルティン・ルター(1483-1546)のこと
4 エラスムス・ラインホルト 1511-1553
4.1 『プールバッハ『惑星の新理論』への注釈』(1542)
4.1.1 天文理論への序言(fol. C2v-fol.C7v)
4.2 プロシャ表(1551)からの抜粋
4.2.1 天界運動のプロシャ天文表定則(Prutenicos canones)への著者の序文
4.2.2 XXI 与えられた時間に対する回帰年の明白な大きさの計算についての規則(praeceptum)
4.2.3 プロシャ表の天文表見本:火星の経度運動
5 ヨハネス・マリア・トロサーニ 1470/71-1549
5.1 トロサーニの第四小論:不動の最高天と、静止する最下の地球と、その中間にあって動くその他の諸天と元素界について
5.1.1 第1章
5.1.2 第2章
5.1.3 第3章
5.1.4 第4章
6 ロバート・レコード 1512頃-1558
6.1 『知識の城』(1556)の扉絵と内容概説
6.1.1 扉絵の解説
6.1.2 レコード自身の内容概説
6.2 読者宛ての序文
6.3 第四論考からの抜粋
7 トマス・ディッグズ 1546-1595
7.1 トマス・ディッグズ『諸天球の完全な記述』(1576)
7.1.1 読者へ
7.2 最近コペルニクスによって復活され、幾何学的論証によって立証された、最古代のピュタゴラス派の教説による諸天球の完全な記述
7.2.1 〔『天球回転論』第1巻10章のパラフレーズ〕
7.2.2 どのような論拠からアリストテレスと彼に従った人々は、宇宙全体の中心として、地球は動かないと考えたのか。
7.2.3 以上の不十分な諸論拠の解決
7.3 『数学の翼ないし階梯』(1573、抄訳)
7.3.1 カシオペア座に出現した新星の図版(sig. Ai1v-sig. Aii2r)
7.3.2 献辞(sig. Aiii1r-sig. Aiii2v)
7.3.3 著者の序言(sig. A1r-sig. B1r)
7.3.4 本論からの抜粋(sig. B4r-sig. L3v)
8 ジョルダーノ・ブルーノ 1548-1600
8.1 序としての書簡〔本書の要約〕
8.2 『聖灰日の晩餐』(1584)
8.2.1 第一対話
8.2.2 第三対話
8.2.3 第四対話
8.2.4 第五対話
9 ティコ・ブラーエ 1546-1601
9.1 『新星について』(1573)
9.2 『数学的諸学問についての演説』(1574)
9.3 『1577年の彗星について』(1578)〔ドイツ語の草稿〕
9.4 『エーテル界の最新の現象について』(1588)
9.4.1 本書の構成
9.4.2 第8章の冒頭部分と図の抄訳
9.5 観測機器と観測についての抜粋
10 クリストフ・クラヴィウス 1535-1612
10.1 『サクロボスコ『天球論』注釈』(1591)の抜粋
10.1.1 〔サクロボスコ『天球論』の本文〕
10.1.2 注釈
10.2 第4章 諸惑星の円と運動について、および日食と月食の原因について
10.2.1 〔サクロボスコ『天球論』の本文〕
10.2.2 注釈
10.2.3 〈現象のために〉天文学者たちによって天界に考案された離心円と周転円
10.3 新星について
幕間Ⅱ ギンガリッチの研究(2002)から
11 ヨハネス・ケプラー 1571-1630
11.1 『宇宙誌の神秘』(1596):読者への挨拶と序文
11.1.1 親愛なる読者よ、ごきげんよう。
11.1.2 読者への序
11.2 第1章 コペルニクスの諸仮説はどんな根拠と一致しているか、およびコペルニクスの諸仮説の解説
11.3 第2章 主要な論証の素描
11.4 ガリレオとケプラーの書簡
11.4.1 ガリレオからケプラーへ(1597年8月4日)
11.4.2 ケプラーからガリレオへ(1597年10月13日)
11.5『新天文学』(1609)の序論
12 ディエゴ・デ・スニガ 1536-1597
12.1 『ヨブ記注釈』(1584、抜粋、ヨブ記9章6節)
13 パオロ・アントニオ・フォスカリーニ 1565頃-1616
13.1 『地球の運動と太陽の静止について,および世界の新しいピュタゴラス的体系について,ピュタゴラス派とコペルニクスの見解に関するカルメル会士パオロ・アントニオ・フォスカリーニ尊師の書簡──この中で,通常この見解に対立していると言われる神学的主張および聖書の諸権威が調停される』(1615)
13.2 ベラルミーノ枢機卿のフォスカリーニ宛て書簡(1615年4月12日)
13.3 ガリレオの未発表ノート:フォスカリーニ宛てのベラルミーノ書簡について(1615)
14 ローマ教皇庁の検邪聖省と禁書聖省の動き
14.1 検邪聖省特別委員会の答申(1616年2月24日)
14.2 異端審問所議事録(1616年2月25日)〔検邪聖省の総集会における教皇パウルス5世の命令を伝達する件〕
14.3 ガリレオへの訓告(1616年2月26日)
14.3.1 ヴァチカン機密文書庫の文書
14.3.2 ベラルミーノ枢機卿の確認書(1616年5月26日)
14.4 異端審問所の議事録(1616年3月3日)
14.5 禁書聖省の命令(1616年3月5日公布)
15 ローマ教皇庁の戒告文(1620年公布)
15.1 ニコラウス・コペルニクスの読者宛ての戒告および訂正
15.1.1 〔序〕
15.1.2 コペルニクスの諸巻において修正に値すると思われる箇所の訂正
15.2 ガリレオの訂正箇所写真
15.3 戒告文の効果について
あとがきに代えて
出典・参考文献一覧
人名索引
事項索引