みすず書房

■四六判上製/各巻130-260頁

永遠の未帰還者サン=テグジュペリは、機上で思索し、地上で書いた。危険で美しく感動的な生き方をする人間、貧困で貪欲な人間、いずれをも受け入れた飛行士=作家の精華を集成する。

  • 1巻から4巻までは、サン=テグジュペリの小説4篇を発表順に収録。5巻から7巻までは第二次大戦中に書かれた書簡や覚書期、レオン・ヴェルトをはじめ関係者の証言を集めた『戦時の記録』を、日本語版独自の編集で贈る
  • サン=テグジュペリ作品を多くてがけ、高い評価を得ている山崎庸一郎氏が全巻を翻訳

アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(Antoine de Saint-Exupery)

1900年フランスのリヨンに生まれる。大学入学資格取得後、1921年兵役に服して空軍に入り、 翌年、 予備少尉に任官。1926年ラテコエール航空会社に入り、 ジャン・メルモーズ、アンリ・ギヨメなどと共に, フランス民間航空の開拓者の一人として、不朽の名をとどめる。1932年以後はテスト・パイロット、ジャーナリストとして活躍。 1939年、第二次世界大戦勃発とともに予備大尉として召集され、 偵察飛行に従事. 休戦後は一時アメリカに亡命したが、1943年、北アフリカで再編された原隊に復帰。1944年7月、フランス本土偵察のためコルシカ島ボルゴ基地から出撃後、 未帰還となった。作品に『南方郵便機』(1929)『夜間飛行』(1931, フェミナ賞)『人間の大地』(1939, アカデミー小説大賞)『戦う操縦士』(1942)『ある人質への手紙』(1943)などがあり、1948年には未完の大作『城砦』が刊行された。