みすず書房

■四六判上製カバー装
■平均340ページ

真に独創的な理論を提示した『修辞的残像』『近代読者論』から『異本論』『古典論』まで。さらに、日本語・俳句・人生万般をめぐり、モンテーニュに連なる人間的洞察とヒューモアに充ちたエッセイ群をはじめて集大成。40年にわたる〈外山学〉の成果。

  • 処女作『修辞的残像』から最新の成果『古典論』まで主要な著作を自選・集成
  • それぞれの著作に加筆・修訂が施され、〈外山学〉の決定版となっている
  • 全巻に書く著作の意図や執筆時の背景を記した「著作ノート」を付す

外山滋比古(とやま・しげひこ)

1923年愛知県に生まれる。47年東京文理科大学英文科卒業。同大学特別研究生修了。51年雑誌「英語青年」編集長、ついで「英語文学世界」「月刊ことば」を創刊、編集。その間、56年東京教育大学助教授、68年お茶の水女子大学教授。89年同大学名誉教授、同じく昭和女子大学教授。99年同大学退職。62年文学博士。『修辞的残像』(61年)、『近代読者論』(64年)により文学における読者論の方法を提唱、『シェイクスピアと近代』(72年)でその実践を示す。さらに、否定的に扱われてきた異本の意義に着目、その積極的機能を考察、『異本論』(78年)から『古典論』(2001年)へ展開。これとは別に、日本語について『日本語の論理』(73年)、俳句に関して『省略の文学』(72年)、『俳句論』(98年)などを発表。同時に折にふれてエッセイを書いた。