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変革期における人間と社会

現代社会構造の研究

MAN AND SOCIETY IN AN AGE OF RECONSTRUCTION


『イデオロギーとユートピア』(1929)で知識社会学の確立に貢献したマンハイムが、本書において扱った問題は、自由主義的民主主義社会の危機、ということであった。ナチスの抬頭による政治変動を経験した著者は、社会変動への関心を強く深め、ここに大衆社会における否定的民主化からの救済の道を求めたのである。その道は、自由放任の社会から計画的社会への道であった。あるいは、革命と反革命との間の第三の道といってもよい。この道への確信は、本書において基礎づけられ、彼の死にいたるまで探究されることになる。本書に示された現代の社会構造に対する分析と洞察は、今日いよいよ、われわれに多くのことを教えている。学問的著作であると同時にすぐれた文明批評である本書は、知識人一般の必読の書として、現代社会への反省の視点を、数多くあたえるであろう。


目次


緒言
序論 社会的再建時代の意義
第1章 大陸的およびアングロサクソン的観点から見られた自由主義と民主主義との危機第2章 現代社会における不調整の主要原因としての自由放任の原理と無計畫な統制との衝突
第3章 社会的歴史的な関係をもつ心理学の必要
第4章 本書の限界と欠陥

第一部 現代社会における合理的要素と非合理的要素
第1章 啓蒙時代の問題
第2章 本研究の三つの出発点
第3章 基本的民主化の原理
第4章 相互依存増大の原理
第5章 「合理性」という語の種々なる意味の明徴化
第6章 機能的合理化は実質的合理化性を高めるものでは決してない
第7章 社会生活における非合理性の社会的原因は探求されうるか
第8章 道徳における非合理的並びに非合理的要素の社会的原因は究明しうるものであるか
第9章 道徳における非合理的傾向

第二部 文化における現代的危機の社会的諸原因
第1章 知的生活における社会的諸要因の役割を発見するに当たっての諸障碍
第2章 社会が文化に対して有する意義を分析するための二つの途
第3章 第一過程、選良の数の増大
第4章 第二過程、選良の排他的封鎖性の崩壊
第5章 第三過程、選良の選択原理における変化
第6章 第四過程、選良の構成における変化
第7章 自由主義的大衆社会における公衆の形成
第8章 社会における知識階級の位置
第9章 大衆社会における知的生活の問題
第10章 文化的生活の規制、特に独裁的規制から生ずる若干の問題

第三部 危機・独裁・戦争
第1章 会社の解体と人格の解体との相関関係
第2章 人間性に関する公理的信仰の若干例
第3章 不安定の種々なる形式と行動に及ぼすその衝撃、動物社会および人間社会における分解
第4章 非組織的不安定性から組織的不安定性へ

第四部 計畫の水準における思考
第1章 人間の思考作用および意志作用の改造
第2章 非計畫的活動と計畫的活動
第3章 理論と実践との間の緊張
第4章 個別的なものと一回的なもの
第5章 歴史における一回的なものと一般的なものおよびそれらが論理学に提示する問題
第6章 媒介原理の発見を妨げる障碍
第7章 創設、計畫、および管理の諸概念は相互に区別されなければならない
第8章 計畫の意志的および情緒的側面
第9章 人間変形の問題

第五部 自由のための計畫
第1章 社会的技術の概念
第1節 計畫に対するわれわれの相容れざる態度/第2節 社会的技術の予備的分類
第2章 社会的技術の発展における若干の面
第1節 職人の水準より大衆組織への社会的技術の変化/第2節 民主主義が全体主義的諸国における社会的技術から学びうる教訓
第3章 社会的統制の概念
非合理的なものの合理的制御としての計畫
第4章 社会的統制の分類
第1節 人間行動に影響を及ぼす直接的方法/第2節 人間行動に影響を及ぼす間接的方法
第5章 社会的統制の分野における変質の方法
第1節 直接的影響から間接的影響への統制の変質/第2節 間接的影響の領域内における統制の変質
第6章 社会的統制の歴史としての議会政治および民主主義政治の歴史
第1節 諸統制の統制の三つの発展段階/第2節 議会的民主主義体制を整然たる運営状態に保つ本質的社会技術の分析/第3節 自由主義的民主主義国家と全体主義国家との間の類似性の増大/第4節 主権の民主主義的統制は全体主義的となりつつある国家において可能か。社会的技術的観点と政治的実践的観点との相違/第5節 計畫的社会における民主主義的統制達成の可能性から見た民主主義的統制の基準に関する政治的並びに技術的分析。これとの関連における戦争および階級闘争の若干面の論議/第6節 民主主義的議会的統制を計畫的社会に移す場合の若干の社会的技術的困難に関する論議

第六部 計畫の水準における自由

自由の眞の理解――活動への序曲
カール・マンハイム――人と業績(訳者)
索引


著訳者略歴

カール・マンハイム
Karl Mannheim

ブダぺストに生れる。学生時代にドイツに留学、認識論の構造分析で学位を取る。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
福武直
ふくたけ・ただし

1917年生れ。農村社会学を中心とした社会学者。東京大学教授をへて、社会保障研究所長をつとめた。1989年歿。著書『福武直著作集』全11巻、別巻・補巻(東京大学出版会、1975年)ほか多数。

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


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変革期における人間と社会

「変革期における人間と社会」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/512頁
定価 6,820円(本体6,200円)
ISBN 4-622-01704-0 C3036
1962年8月20日発行

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