魅きつける力
夢・転移・言葉
LA FORCE D’ATTRACTION

判型 | 四六判 |
---|---|
定価 | 2,750円 (本体:2,500円) |
ISBN | 978-4-622-03061-4 |
Cコード | C1011 |
発行日 | 1993年2月5日 |
備考 | 現在品切 |

LA FORCE D’ATTRACTION
判型 | 四六判 |
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定価 | 2,750円 (本体:2,500円) |
ISBN | 978-4-622-03061-4 |
Cコード | C1011 |
発行日 | 1993年2月5日 |
備考 | 現在品切 |
精神分析とは何を動かし、何を変えるのだろう。本書を構成する三篇のライトモチーフとなっているのはこの問いかけである。
フロイトの夢理論を導きの糸に、失われた時間を狂おしく追い求める小説の作中人物の不可思議な体験と、ヴァレリーが『カイエ』に書き留めた睡眠中の精神活動の軌跡がたどられ、夢の織りなすイメージの形象化作用が明かされる「夢の魅力」。転移という〈現実のできごと〉の中でわれわれのうちに移動してくる異質なものの姿が描かれる「転移の不可解さ」。われわれを書くという行為に駆り立て、言葉に磁力を与えながらも言葉の外にとどまり続ける何ものかの輪郭が示される「言葉の揺らぎ」。
文学作品からフロイトの引用へ、テクストの読解から俯瞰的な眺望へ、メタ心理学にまつわる理論的叙述からもっともプライベートな心的空間へと、このフランスを代表する精神分析家の思考の歩みをたどるとき、われわれも、精神の運動に近づいている。