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藤田省三著作集 6

全体主義の時代経験<品切>

著者
藤田省三



20世紀は全体主義を生み、かつ生み続ける時代である。それは三つの形態をとって現れた。最初は「戦争の在り方における全体主義」として、ついで「政治支配の在り方における全体主義」として、そして今やそれは「生活様式における全体主義」として登場した。「安楽」への全体主義である。

著者は、『精神史的考察』以後の80年代、人類史的問題群と20世紀における「受難」経験と現代日本社会論とを貫通する立体的構造を明らかにすることを、残された時間でなされねばならぬ思考課題と考えた。ここには、その探求の過程を示す諸篇が収録されている。

著者の眼には、人類は「最後の経験」、あるいは「経験の消滅」を経験しつつある、と映じた。未知の、潜在的に脅威をもたらすような経験を回避しようとする現代日本社会の心性、「安楽への自発的隷属」はいかにして生まれるのか。高度成長、バブル崩壊後の変質あるいは変貌という以上の「断絶」を生じた日本社会を、人類史と20世紀史への深い洞察のまなざしで見据える。

「断絶の場所こそわが棲み家」とする著者最後のメッセージ。



著訳者略歴

藤田省三
ふじた・しょうぞう

1927年に生まれる。1953年東京大学法学部卒。以後、中断をはさんで、1993年3月まで法政大学勤務。思想史。2003年5月歿。著書 『藤田省三著作集』全10巻(1997-1998、みすず書房)

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「全体主義の時代経験」の画像:

全体主義の時代経験

「全体主義の時代経験」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/256頁
定価 4,104円(本体3,800円)
ISBN 4-622-03106-X C1331
1997年10月23日発行
<ただいま品切です>