「写真と社会」小史
藤田省三著作集 9

判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 124頁 |
定価 | 2,750円 (本体:2,500円) |
ISBN | 978-4-622-03109-3 |
Cコード | C1331 |
発行日 | 1997年4月25日 |
備考 | 現在品切 |

「写真と社会」小史
判型 | 四六判 |
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頁数 | 124頁 |
定価 | 2,750円 (本体:2,500円) |
ISBN | 978-4-622-03109-3 |
Cコード | C1331 |
発行日 | 1997年4月25日 |
備考 | 現在品切 |
「〈写真〉が世界的変動過程の一断面を典型的に表現する〈芸術〉となったのは、現代的大都市の矛盾のド真ん中においてであった。……『ブリュメール十八日』に書かれ、ボードレールの詩的苦闘等に表現され、さらにそれを二十世紀になってからベンヤミンが克明に解き明かして見せているように、十九世紀までなだらかに続いてきたものを切り倒しながら、〈現代的大都市〉が作って行った問題的な〈切断面〉やら〈裂け目〉(石原吉郎)を鋭い眼をもって写真で把えることは、ヨーロッパ諸都市では既に十九世紀から始まっていた」(著者まえがきより)。
かくして、写真が意味を持った時代が終わった現在、これも今は廃刊となった『カメラ毎日』に連載されたのが、パリのアッジェ、アメリカのダイアン・アーバス、ドイツのヴィシュニアックについてのこれらの〈素人の感想〉であった。それは、写真に関する言説に、ある〈革命的変更〉をもたらすであろう。