東京裁判とオランダ
NEDERLAND EN HET TRIBUNAAL VAN TOKIO

判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 268頁 |
定価 | 3,080円 (本体:2,800円) |
ISBN | 978-4-622-03657-9 |
Cコード | C1020 |
発行日 | 1997年5月23日 |
備考 | 現在品切 |

NEDERLAND EN HET TRIBUNAAL VAN TOKIO
判型 | 四六判 |
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頁数 | 268頁 |
定価 | 3,080円 (本体:2,800円) |
ISBN | 978-4-622-03657-9 |
Cコード | C1020 |
発行日 | 1997年5月23日 |
備考 | 現在品切 |
オランダが東京裁判に参加し、検察陣と判事を送り込んだ事実は、あまり注目されてこなかった。本書ははじめてその全貌を明かし、さらに、日本人戦犯の釈放問題と、インドネシア(当時のオランダ領東インド)の戦後補償問題にオランダがどう関わったかを明らかにする。
検察陣はボルヘルホフ・ミュルデルを筆頭に、オランダ領東インドに関わる日本人被告の起訴をあつかった。判事のレーリンクは、《平和に対する罪》の正当性について、また被告個々人の罪状について、独自の判断を固め、本国政府の意向との調整・妥協をせまられる。その経緯や、判事間のやりとりについては、これまでほとんど知られていなかった。
さらに東京裁判終了後の1951年、日蘭平和条約にもとづいて、かつてオランダ領東インドに抑留されていたオランダ人数十万人の私的請求権問題の交渉が開始された。それは5年後の議定書調印をもって終了し、巣鴨プリズンの戦犯の釈放に連動する。
本書は、すぐれて今日的な戦後補償の問題の端緒に光を当てるばかりでなく、当時の日蘭関係の全容を知るための貴重な一冊になるだろう。