神と自然
歴史における科学とキリスト教
GOD AND NATURE

判型 | A5判 |
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頁数 | 592頁 |
定価 | 9,900円 (本体:9,000円) |
ISBN | 978-4-622-04093-4 |
Cコード | C1040 |
発行日 | 1994年6月7日 |
備考 | 現在品切 |

GOD AND NATURE
判型 | A5判 |
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頁数 | 592頁 |
定価 | 9,900円 (本体:9,000円) |
ISBN | 978-4-622-04093-4 |
Cコード | C1040 |
発行日 | 1994年6月7日 |
備考 | 現在品切 |
科学とキリスト教の関係については、いまだに的外れな解釈が行なわれているのが一般的状況である。わが国でも広く読まれたホワイトの『科学と宗教との闘争』やドレイバーの『宗教と科学の闘争史』のタトルが示すように、いまなお多くの人は、両者の関係を、〈対立〉、〈闘争〉のイメージで捉えている。
本書は、《歴史における科学とキリスト教の出会い》をテーマに、ウィスコンシン大学で行なわれた国際会議の成果として生まれた。「科学とキリスト教の相互関係の影響は、西洋文明の形成においてきわめて重大であった」という認識と、「歴史家はその研究成果を読者一般に知らせる義務があるとする信念」にもとづき、複雑で曲折に富んだ歴史に新しい解釈を提示し、旧来の〈闘争〉史観を根本から覆す画期的な論文集である。科学史、教会史、一般史、神学、哲学、科学哲学など多方面の専門家が、十分な討議と意見交換を経て執筆したものであり、全体的一貫性のある、バランスのとれた書物となっている。
初代キリスト教と科学、中世の自然学論争、コペルニクス天文学と教会、ガリレオの断罪、機械論的世界観の成立とピューリタニズム、「創世記」と地質学、ダーウィニズムと聖書解釈、現代アメリカの聖書根本主義者など、中世初期から現代におよぶ興味深いテーマを取り上げた18篇を収録。
序論
1 科学と初期のキリスト教会 デイヴィド・C・リンドバーグ
2 中世における科学と神学 エドワード・グラント
3 コペルニクス主義者と諸教会 R・S・ウェストマン
4 ガリレオと教会 ウィリアム・R・シェイ
5 カトリック思想と初期近代科学 W・B・アシュワース・Jr
6 宗教改革の神学と機械論的な自然の概念 ギャリー・B・ディーソン
7 ピューリタニズム、分離主義、および科学 チャールズ・ウェブスター
8 科学の勃興と正統キリスト教の衰退——ケプラー、デカルト、ニュートンの研究 リチャード・S・ウェストフォール
9 キリスト教とニュートン主義的世界観 マーガレット・ジェイコブ
10 ラプラスと機械論的宇宙 ロジャー・ハーン
11 生命の機械論的概念 ジャック・ロジェ
12 地球史の形態と意味 マーティン・J・S・ルドウィック
13 19世紀における地質学者と「創世記」の解釈者 ジェームズ・R・ムーア
14 ダーウィン時代のキリスト教と科学者共同体 A・ハンター・デュプリー
15 19世紀プロテスタント神学に対するダーウィン進化説の影響 フレデリック・グレゴリー
16 創造論者 ロナルド・L・ナンバーズ
17 現代物理学とキリスト教信仰 アーウィン・N・ヒーバート
18 プロテスタント神学と20世紀の自然科学 キース・E・ヤンデル
監訳者あとがき