アルバート街の子供たち 2
ДЕТИ АРБАТА

判型 | 四六判 |
---|---|
定価 | 2,200円 (本体:2,000円) |
ISBN | 978-4-622-04540-3 |
Cコード | C1097 |
発行日 | 1990年6月4日 |
備考 | 現在品切 |

ДЕТИ АРБАТА
判型 | 四六判 |
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定価 | 2,200円 (本体:2,000円) |
ISBN | 978-4-622-04540-3 |
Cコード | C1097 |
発行日 | 1990年6月4日 |
備考 | 現在品切 |
「この長篇は重苦しいものであり、重苦しい時代だった。当時起こったことを余すことなく書くと言うのは、とても難しく、心理的に困難だったが、それは是非ともしなければならないことだった。真実を語るというなら、徹底的に語らなければならない。」(ルィバコフ)
全体主義という、20世紀の暗黒をきずいたスターリンとはいかなる人物だったのか?またその時代に青春を迎えた若者たちの運命は?粛清下いわれなき罪状でシベリア流刑となり、死線をくぐり抜けてきた青年が、20年の歳月をかけて、スターリンをなま身のままに、その心理と感情の襞を探り、文学をもってしかなし得なかった〈人間スターリン〉の再現を果した。フロベールが「ボヴァリー夫人、それは私です」と言ったように、ルィバコフは「スターリン、それは私です」と言う。そして「いま、なぜ私が生き残ったのかが分かる。私はこの本を書くために遺されたのだ。」と。
ソヴィエトの人びとはこの本を読み、恐怖時代の犠牲者の記憶を永遠化することによって、ひとつの歴史に終止符を打とうとしているのである。