音楽のエラボレーション【新装版】
MUSICAL ELABORATIONS

判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 216頁 |
定価 | 2,860円 (本体:2,600円) |
ISBN | 978-4-622-07115-0 |
Cコード | C0073 |
発行日 | 2004年10月15日 |
備考 | 現在品切 |

MUSICAL ELABORATIONS
判型 | 四六判 |
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頁数 | 216頁 |
定価 | 2,860円 (本体:2,600円) |
ISBN | 978-4-622-07115-0 |
Cコード | C0073 |
発行日 | 2004年10月15日 |
備考 | 現在品切 |
その著書『オリエンタリズム』によって、西欧の思想史を根底から書き換える視座を提供したサイードは、1989年、カリフォルニア大学で、音楽を話題にして三回の連続講義をおこなった。ときにはレコードをかけたり、みずからピアノに向かって楽節のいくつかを演奏しながら。ポスト・コロニアル文学を論じるように、彼はベートーヴェンやプラームスやワーグナーが西洋クラシック音楽で果たしてきた役割を、コンサートという場を、ポリーニによるショパン『エチュード』の演奏を、そしてグレン・グールドという事件を語った。
自律化・専門化をすすめているように見えるクラシック音楽が、いかに社会から影響を受けると同時に、社会に影響を及ぼしているのか。アドルノを咀嚼しつつ、音楽のノマド性や越境関係を縦横に論じた本書は、かつてない開かれた音楽論であり、現代文明の考察であり、今を生きる知識人のありかたを明確にしめした、驚嘆すべき批評になっている。
謝辞
序
1 厳粛な非日常性としてのパフォーマンス
2 音楽における脱領域的要素について
3 旋律、孤独、肯定
原注
訳者あとがき
索引