みすず書房

仁科芳雄往復書簡集 1

現代物理学の開拓 コペンハーゲン時代と理化学研究所・初期 1919-1935

判型 A5判 タテ210mm×ヨコ148mm
頁数 440頁
定価 16,500円 (本体:15,000円)
ISBN 978-4-622-07261-4
Cコード C3342
発行日 2006年12月 6日
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仁科芳雄往復書簡集 1

仁科芳雄は、日本における現代物理学の開拓期に最大の駆動力となった科学者として知られる。国内はもちろん、当時物理学のメッカであったコペンハーゲンを含むヨーロッパ、アメリカへも広がる、同時代の俊秀たちの交流の結節点ともいうべき役目を果たしたのが仁科であった。彼の遺した書簡群は20世紀前半に活躍した科学者たちが集積した文化遺産であり、尋常の往復書簡とはまったく次元の異なるスケールで当時の科学界の営みを描き出すものである。

大半が未発表であるそれらの書簡に関連の文書を加えて編纂された本書は、科学史上最も興味深い事件の数々を直截に伝える一次文献の宝庫となった。書簡集全体としての射程は広大でありながら、同時に各書簡は願ってもない至近距離から人物や事件を映し出している。

第I巻は、のちに日本の現代物理学の発展にとっての生命線となる仁科の人脈の形成期にあたり、物理学界は量子力学における革命的進歩のさなかである。書簡の執筆者にはボーア、ハイゼンベルク、ディラック、長岡半太郎らをはじめ、国内・国外を問わず歴史にその名の残る科学者たちが綺羅星のごとく並び、当時の研究活動や彼らの交流、人物像を知るうえで必備の資料となっている。全3巻