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仁科芳雄往復書簡集 2

現代物理学の開拓 宇宙線・小サイクロトロン・中間子 1936-1939


第II巻は日本国内の物理学が理論・実験の両輪で成長・発展する時期にあたる。理論研究の分野には湯川秀樹・朝永振一郎・坂田昌一ら精鋭が揃う。仁科らの理化学研究所においては宇宙線の研究で着実な成果をあげつつ、小サイクロトロンが建設される。その過程は本邦におけるビッグ・サイエンス事始という視点からも興味深い。理研以外にも、帝国大学を中心とする複数の物理学研究の拠点が活力を増し、切磋琢磨している様子がうかがえる。

湯川は本邦初のノーベル賞を受けた中間子論を確立した時期、良き助言者として彼を支えた仁科と頻繁に通信していた。そのため、欧米の物理学界を揺さぶった湯川理論を取り巻く国内外の情勢は、仁科の遺した書簡群からつぶさに読み取れる。

1937年には日本の科学者が待望していたボーア来日が実現する。仁科とボーアの通信は、二人の連絡が日本の物理学に寄与したものの大きさを示すとともに、どこまでも誠心誠意研究者仲間のため尽力するボーアの人となりを偲ばせ、読む者の胸を打つ。

このころまだ科学者の間では国境を越えた交流が続いていた。しかし特に本巻の後半は暗転する世界情勢を色濃く反映しはじめる。研究員の出征、国際学会の中止、留学生の引き上げ……書簡は科学者が肌で感じた戦争の気配と、それに直面した彼らの意識を伝える媒体ともなっている。全3巻



著訳者略歴

中根良平
なかね・りょうへい

1921年 大阪に生まれる。1943年 大阪大学理学部化学科卒業、理化学研究所(仁科研究室)入所。1962-1980年 主任研究員、1983-1987年 副理事長。現在理研名誉相談役、仁科記念財団常務理事。理学博士。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
仁科雄一郎
にしな・ゆういちろう

1930年 東京に生まれる。東京大学工学部電気工学科卒業後、1954年 フルブライト留学生として米国アイオワ州立大学大学院物理学専攻課程に進学、1960年 PhD取得(固体物性)。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
仁科浩二郎
にしな・こうしろう

1932年 東京に生まれる。1957年 東京大学理学部物理学科卒業。1961-1966年 日本原子力研究所、1969年 ミシガン大学にてPhD取得(原子力工学)。同年より名古屋大学工学部講師、助教授を経て、1985年 教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
矢崎裕二
やざき・ゆうじ

1940年 東京に生まれる。1967年 東京大学大学院理学系研究科(物理学専攻)修士課程修了。1970年 博士課程退学。1970-2001年 都立高等学校教諭(物理担当)。2001-2006年 都立小石川高等学校嘱託。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
江沢洋
えざわ・ひろし

1932年 東京に生まれる。1960年 東京大学大学院数物系研究科修了。東京大学理学部助手。1963年 米・独に出張。1967年 帰国。学習院大学助教授、1970年 教授、2003年 名誉教授。理学博士。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
山本義隆
やまもと・よしたか

1941年、大阪に生まれる。1964年、東京大学理学部物理学科卒業。同大学大学院博士課程中退。現在学校法人駿台予備学校勤務。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
岡村浩
おかむら・ひろし

1941年、福岡に生まれる。1964年、東京大学理学部物理学科卒業。同理学系大学院博士課程物理学専門課程修了。東京大学原子核研究所教務補佐員、工学院大学講師、助教授を経て1980年より工学院大学教授。理学博士。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「仁科芳雄往復書簡集 2」の画像:

仁科芳雄往復書簡集 2

「仁科芳雄往復書簡集 2」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/496頁
定価 16,200円(本体15,000円)
ISBN 4-622-07262-9 C3342
2006年12月6日発行

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