みすず書房

プロジェクトとパッション

PROGETTO E PASSIONE

判型 A5判
頁数 232頁
定価 3,300円 (本体:3,000円)
ISBN 978-4-622-07390-1
Cコード C0070
発行日 2009年1月22日
備考 現在品切
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プロジェクトとパッション

「産業体制はその誕生から、理想、平等、変化と対立してきた。デザイン、あるいは優れたプロジェクトは、その対立のアレゴリーなのである。と同時に、平等と変化、デザインには、ユートピア思想が深く浸み込んでいる。(…)
デザイナーは、こうした前提のもと、ユートピアと現実という二つの世界を同時に意識しながら仕事を進めることが必要である。現実の世界は、ユートピアの理論を公言したら生きられない場所ではない」
「デザイン」ということばが使われるより以前、50年代から「もの作り」に取り組み、今日までに数々の「優れたプロジェクト」を実現してきたイタリアの巨匠エンツォ・マーリ。人生を支えてきた「デザイン思想」について、その歴史と目的が根本に抱える矛盾を明らかにしつつ、まったく独自/ユニークな切り口で論じてゆく。社会とよりよく結びつくことを願いながら仕事に向き合うすべての人を励まし、勇気づけてくれる、烈しくもすがすがしいマーリの主著。

目次

序文
第1章 斧の一撃のものがたり
1 三つの出来事/2 「優れたプロジェクト」の思想
第2章  三つの地平線
1 表現の地平線/2 自然科学の地平線/3 生産関係の地平線
第3章 必要、そしてまた必要
1 特定の社会層が求めるもの/2 売り手が求めるもの/3 企業家が求めるもの/4 エンジニアと労働者が求めるもの/5 コミュニケートする者が求めるもの/6 プロジェッティスタが求めるもの
第4章  自然の方法論
1 固有のプロジェクト、応用のプロジェクト/2 研究とプロジェクトの関係/3 部分と全体の関係
第5章  学生へのいくつかの助言
1 君の仕事部屋を様子は/2 筆記体/3 知っている、知らない/4 研究のエレメント/5 ホメオスタシス/6 君は何がしたいのか?/7 マエストロと向き合って/8 パーソナルブック

訳者あとがき

書評情報

CASA
2009年5月号

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