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ルーダンの憑依<品切>

LA POSSESSION DE LOUDUN


17世紀前半、パリから270キロ南西の地方都市ルーダンで起きた、かの有名な悪魔憑き事件。数多の小説や映画の素材とされてきたこの史実を前に、私たちは一様にこう問うことだろう――悪魔はほんとうに現われたのか?
神学者=歴史家である著者ミシェル・ド・セルトーは、厖大な量の原資料(裁判調書、医師の報告書、神学的調書、政治的パンフレット、関係者の書簡、新聞、風刺文書、回想記…)を此岸に足を据えた冷静なまなざしで読み込み、言説と資料を並置する周到な構成で、集団憑依事件の「真実」を浮かび上がらせてゆく。
そこに現出するのは、修道院、街、国を舞台に、憑依者=修道院長デ・ザンジュ、魔法使い=主任司祭グランディエ、裁き手=男爵ローバルドモン、悪魔祓い師=神父シュランを主要登場人物として演じられる、悪魔劇というスペクタクルだ。
この「ルーダン劇場」において露わになる《性》《秩序》《権力》《言論》のメカニズム。それがある目的に向けて機能させられるとき、恐るべき勢いと残虐性が発揮される。宗教的時代が終わりを迎え、近代が始まろうとする巨大な歴史的転換期に発生した悪魔祓い裁判の結末に、私たちは不安定な時代の徴候を見、そのリアリティーにおののくことだろう。
神学、精神分析学、文化人類学、社会学の知がクロスオーバーする独自の歴史学を実践したド・セルトーの代表作。


目次


歴史はけっして確実なものではない
第1章 憑依はいかにして起こったか
第2章 魔術のサークル
第3章 憑依の言説
第4章 被告ユルバン・グランディエ
第5章 ルーダンにおける政治――ローバルドモン
第6章 予審開始1633年12月から1634年4月まで)
第7章 憑依者の劇場1634四年春)
第8章 医師の視線1634年春)
第9章 真実の奇形学
I 哲学における想像力 II 神学における嘘つき
第10章 魔法使いの裁判(1634年7月8日―8月18日)
第11章 刑の執行――伝説と歴史(1634年8月18日)
第12章 死のあと、文学
第13章 霊性の時――シュラン神父
第14章 ジャンヌ・デ・ザンジュの凱旋
他者の形象
原資料と参考文献
注と出典
訳者あとがき
索引


著訳者略歴

ミシェル・ド・セルトー
Michel de Certeau

1925年フランス・サヴォア県シャンベリー生まれ。パリ、リヨンなどの大学で古典文学・哲学などを修めつつ、神学校で研修に励む。宗教学博士。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
矢橋透
やばせ・とおる

1957年鎌倉市生まれ。筑波大学比較文化学類、大学院文芸・言語研究科で学ぶ。博士(文学)。現在岐阜大学教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

高山宏(明治大学教授)
<日本経済新聞 2008年7月27日(日)>

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「ルーダンの憑依」の画像:

ルーダンの憑依

「ルーダンの憑依」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/408頁
定価 7,150円(本体6,500円)
ISBN 978-4-622-07397-0 C0022
2008年6月20日発行
<ただいま品切です>