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遠近の回想【増補新版】

DE PRES ET DE LOIN


20世紀という時代を深く生き抜いた思想家レヴィ=ストロースは、自分について語ることが少なかった。旧版では、文化人類学者としての生涯と精神の軌跡とを、45歳年下の鋭敏な聞き手を得て、のびのびと楽しく語っている。今回の増補新版は、その2年後に、旧版への反応を踏まえて行なわれた対談「二年後に」を併せて収める。
話題は多岐にわたり、まず生涯の節目となった出来事を克明に語る。ブラジル滞在、亡命先のニューヨークで出会ったブルトンやエルンスト、パリでのラカンやメルロ=ポンティとの交流、1968年のパリ五月事件への反応、自らの構造主義的思考に決定的な影響をあたえたヤーコブソンの存在…。
著書の1冊1冊について意図や背景を述懐する部分では、〈自然から文化への移行〉という壮大なテーマを生涯追求し、各々がその変奏曲であったことが浮彫りにされる。
さらに、ワーグナーやコンラッドへの思い入れ、劇作家になりたかった夢など、その人間的魅力がふんだんに引き出され、発見も詰まっている。彼自身による最適なレヴィ=ストロース入門ともいえよう。


目次


プロローグ
第一部 ドン・キホーテの帰還
1 オッフェンバックからマルクスへ/2 フィールドに立つ民族学者/3 ニューヨークの放浪生活/4 旧世界への帰還/5 数字8の秘密/6 パリの構造主義/7 コレージュ・ド・フランスにて/8 緑の礼服――アカデミー・フランセーズ/9 「退屈することはありません」
第二部 精神の法則
10 結婚の掟/11 感覚的世界/12 スー族、哲学者、科学/13 歴史の掃き溜めのなかで/14 鳥の卵採りの後を追って/15 思考の働き
第三部 複数の文化、単一の文化
16 人種と政治/17 文学/18 絵画の内容/19 音楽と声
エピローグ
二年後に


訳者あとがき
人名索引


著訳者略歴

クロード・レヴィ=ストロース
Claude Levi-Strauss

1908年ベルギーに生まれる。パリ大学卒業。1931年、哲学教授資格を得る。1935-38年、新設のサン・パウロ大学社会学教授として赴任、人類学の研究を始める。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
ディディエ・エリボン
Didier Eribon

1953年フランスのランスに生まれる。パリ大学ソルボンヌで哲学を専攻。現在、哲学、文学、政治、ジェンダー(とくに同性愛)をテーマに旺盛な著作活動を行なっている。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
竹内信夫
たけうち・のぶお

1945年生まれ。東京大学名誉教授。東京大学文学部助手、明治学院大学専任講師、東京工業大学助教授、東京大学教養学部教授、東京大学大学院総合文化研究科教授を歴任。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

青木保(文化人類学)
<毎日新聞 2009年12月20日(日)>
長谷川宏(哲学者)
<婦人之友 2010年5月号>

この本の関連書


「遠近の回想【増補新版】」の画像:

遠近の回想【増補新版】

「遠近の回想【増補新版】」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/384頁
定価 4,860円(本体4,500円)
ISBN 978-4-622-07432-8 C1010
2008年11月20日発行

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