「みすず書房」ページ内リンク

  1. 「メインメニュー」へ移動
  2. 「みすず書房の本の検索メニュー」へ移動
  3. 「本文」へ移動
  4. 「サイト利用ガイド」へ移動



歴史と記憶の抗争

「戦後日本」の現在

STRUGGLE BETWEEN HISTORY AND MEMOY

Collected Essays


日本語の「戦後」の意味は、過去65年間全く変らない。なぜ私たちは「戦後」がこれだけ続くことを疑問に思わないのだろうか。 日米関係を徹底して問い直す待望の論集である。

米国の大学の「日本学」は独特の変遷をたどった。冷戦下では、米国にとって必要な「地域研究」だった。日本が高度成長をとげると、こんどは日本がそれを必要とし、資金も提供するようになる。
それは、日米関係の「もつれ」を象徴する例となった。日本の「戦後」が終わらない理由も、この「もつれ」と深く関連すると著者は考える。日本人は長い戦後の折々に、どのように「過去」を理解し、自分たちの立場を了解してきたのだろうか。
これまで戦前・戦間期にかんする研究を発表してきた著者による、初の戦後論。「戸坂潤の処刑とその他の物語」「記憶、喪、国民道徳」「一木一草に宿る天皇制」「帰ってきたヒロヒト」など全9編を収める。
「“アナトリアの大量虐殺計画から逃れたアルメニア系移民の子”としてデトロイトで育った自分が、なぜ研究分野に米国でもアルメニアでもなく、日本を選んだのか」――そう自問しながら、歴史家は稀有な問いを投げかける。今、私たちが考えるべきもっとも基本的な問題のひとつだろう。
 


目次


序論 特殊体制、縺れ合い――あるいはアメリカによる日本の形象化について
1 曖昧なシルエット――イデオロギー、知、そして米国における日本学の形成
2 戸坂潤の処刑とその他の物語――記憶、歴史、日本の「戦後」にかんする随想
3 日本の長い戦後――持続する記憶、忘却される歴史
4 記憶、喪、国民道徳――靖国神社と戦後日本における国家と宗教の再統合
5 見える言説、見えないイデオロギー
6 「一木一草に宿る天皇制」――指示するもののない象徴
7 天皇ではなかったかもしれない天皇――ヒロヒトの独白録
8 帰ってきたヒロヒト――ハーバート・ビックス『昭和天皇』を読む

ユニバーシティ、ファシズム、声――ハリー・ハルトゥーニアンと歴史
(監訳者あとがきにかえて) カツヒコ・マリアノ・エンドウ


初出と訳者一覧
索引


著訳者略歴

ハリー・ハルトゥーニアン
Harry Harootunian

シカゴ大学で25年間教鞭をとった後、ニューヨーク大学東アジア研究学科を創設、10年間同学科長を務める。現在、コロンビア大学大学院招聘教授(東アジア研究)。今後数年間はデューク大学文学部客員教授の予定。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
カツヒコ・マリアノ・エンドウ

1967年生まれ。ヴィクトリア大学(カナダ)太平洋アジア学部助教授。日本思想史専攻。

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

鈴木貞美(国際日本文化研究センター教授)
<東京新聞 2010年5月30日(日)>
<信濃毎日新聞 2010年5月30日(日)>
大澤真幸(社会学者)
<北海道新聞 2010年7月25日(日)>
都甲幸治(アメリカ文学者)
<読売新聞 2010年8月15日(日)>

関連リンク

この本の関連書


「歴史と記憶の抗争」の画像:

歴史と記憶の抗争

「歴史と記憶の抗争」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/384頁
定価 5,280円(本体4,800円)
ISBN 978-4-622-07439-7 C0021
2010年4月23日発行

この本を購入する