みすず書房

「この人の話を聞いてみたい」と誰でも思うような、第一線で活躍中の人たち11人と、詩人・長田弘の対談。
あべ弘士/岡田武史/ピーター・バラカン/国谷裕子/キム・ソナ/是枝裕和/桂歌丸/猪口邦子/キム・ジョンハク/瀬戸内寂聴/隈研吾。みんな、コミュニケーションのあり方を考えぬいてきた人たちだ。
長田弘と初対面の人がほとんど。長時間じっくりと話し込む。いままでどこにも書かれなかった、とっておきのテーマや、新鮮な発言が飛び出す。
2005-2008年に電通ウェブマガジン、COMMUNICATION INQUIRIES WEB MAGAZINEで、限られた読者に発信された連載の単行本化。コミュニケーションとは、「みずから問う」、そして「みずからを問う」ことに不断に支えられる(長田弘)。それを考えるためのヒントがいっぱい詰まっている。

目次

あべ弘士(絵本作家、1972-97年 旭川市旭山動物園に飼育係として勤務)/長田弘
動物園はコミュニケーションのあり方を知る場所である

岡田武史(サッカー日本代表監督)/長田弘
サッカーからコミュニケーションのあり方を考える

ピーター・バラカン(ブロードキャスター)/長田弘
ロックがつくったコミュニケーションのかたち

国谷裕子(キャスター、NHK「クローズアップ現代」)/長田弘
テレビ(ニュース)は「記憶」をつくるコミュニケーション

キム・ソナ(女優、2005年『私の名前はキム・サムソン』で話題に)/長田弘
同時代のコミュニケーションの場を差しだすドラマ

是枝裕和(映画監督、『花よりもなほ』『歩いても 歩いても』)/長田弘
「もう一つの」世界へのコミュニケーション——映画

桂歌丸(噺家、落語芸術協会会長)/長田弘
落語は対話である、コミュニケーションの粋である

猪口邦子(2002-04年 ジュネーブ軍縮会議特命全権大使、2005年衆議院議員)/長田弘
軍縮はプロセスがコミュニケーションそのものである

キム・ジョンハク(ドラマ演出家・プロデューサー、『砂時計』『太王四神記』)/長田弘
ドラマが生む国境を越えるコミュニケーション

瀬戸内寂聴(作家、比叡山禅光坊住職)/長田弘
世阿弥の晩年にコミュニケーションの逆説を読む

隈研吾(建築家、慶應義塾大学理工学部教授)/長田弘
人びとのあいだにコミュニケーションの場を育む建築

書評情報

聖教新聞
2009年5月13日

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