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境界性パーソナリティ障害<品切>

疾患の全体像と精神療法の基礎知識

著者
小羽俊士

精神科臨床において永らく中心的トピックでありつづける境界性パーソナリティ障害。今日では一般の人々にも情報が得られやすくなり、疾患に対する事実誤認や先入観が持たれ、この疾患のネガティブなイメージがより強まっている。
近年、科学的・実証的研究が積み上げられ、境界性パーソナリティ障害治療をとりまく環境も変わりはじめている。したがって、本書は改めて「境界性パーソナリティ障害とは何か」という問いからはじめられる。脳機能との関連、早期の親子関係との関連など、症例検討を超えた多面的な研究の解説を読み進めることで、疾患の全体像がよりクリアにつかめるだろう。
そして、治療者は疾患の知識を精神療法にどう生かしていくべきなのか。境界性パーソナリティ障害患者の専門病棟で治療に携わってきた著者が磨き上げてきた精神療法の技法論は本書の白眉である。治療者・患者関係においてコミュニケーションはどのように始まり、どのように終わるのか。患者から発せられるコミュニケーションをいかに読みとるのか。精神療法過程でのコミュニケーションをその構成要素にまで細分化し、詳述・検討する。
初学者から中級者まで、患者に向き合う前の基礎知識として一読をすすめたい。


目次


第1部 境界性パーソナリティ障害とは?

第1章 症状の特徴と思考・コミュニケーションの特徴
症状の特徴――現実検討との関係
思考・感情・コミュニケーションの特徴
体験とコミュニケーションの漠然化

第2章 境界性パーソナリティ障害の生物学的側面
性格の問題は「生まれ」か「育ち」か?
前頭前野機能の弱さとの関係
早期親子関係の問題における相互作用の視点
早期の体験と前頭前野機能の発達の問題

第3章 自己破壊性と治療破壊性
自己破壊性の表れ方のいろいろ
なぜ自傷行為や自己破壊的行動を繰り返すのか?
自傷行為や自己破壊的行動に対する理解と対応の基本原則
自傷行為の対応に関連してよくある問題

第4章 果たして治療で「治る」のか?
境界性パーソナリティ障害に対する治療――精神療法の役割と薬物療法の役割
境界性パーソナリティ障害は「治る」のか?

第5章 鑑別診断
境界性パーソナリティ障害に類似した症状を示す人たち
精神力動的な診断面接
軽症・初期の統合失調症との鑑別診断
双極性障害との鑑別診断
他のB群・C群パーソナリティ障害との鑑別診断
知的障害・発達障害との鑑別診断

第2部 精神療法の実際

第6章 治療の基本的な構造と傾聴技法
治療の基本的な構造
基本的な傾聴技法

第7章 傾聴と介入
沈 黙
明確化・質問・直面化
解釈と枠組みの取り扱い
解釈的介入を行うときのよくある問題と注意点
いわゆる支持的な介入
叱責・批判

第8章 治療プロセスと終結
初期抵抗の時期
治療的退行の時期
安定期
終結期
治療の中絶


付章 境界性パーソナリティ障害研究のこれまでとこれから
境界性パーソナリティ障害研究の歴史
精神療法の効果研究
愛着研究
生物学的・脳科学的研究
今後の研究の方向性――果たして人は変わりうるのか?


著訳者略歴

小羽俊士
こば・としお

1967年生まれ。精神科医。1993年防衛医大卒。防衛医大病院、自衛隊福岡病院、自衛隊中央病院など防衛庁勤務を経て、2001年より相模ケ丘病院/青山渋谷メディカルクリニック勤務。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

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「境界性パーソナリティ障害」の画像:

境界性パーソナリティ障害

「境界性パーソナリティ障害」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/216頁
定価 3,672円(本体3,400円)
ISBN 978-4-622-07445-8 C3011
2009年1月20日発行
<ただいま品切です>