みすず書房

レクチュール

政治的なものをめぐって

LECTURES 1: Autour du politique

判型 A5判
頁数 296頁
定価 6,160円 (本体:5,600円)
ISBN 978-4-622-07449-6
Cコード C3010
発行日 2009年9月15日
備考 現在品切
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レクチュール

アーレントにヤスパース、ロールズ… よく知られた名前の一方に、フランス語圏で十全な理解と評価を得ていなかったドイツ系ユダヤ人哲学者エリック・ヴェーユ、共産主義政権下のチェコにあってその仕事のごく一部が公刊されていたにすぎなかったいヤン・パトチカがいる。彼らの著作に寄せられた序文や書評など、本書に収められた一連のテクストは、フランス現象学のいわば第二世代を代表する哲学者ポール・リクールの、もうひとつの顔を刻んでいる。フランス思想と、その他の地域の既知・未知の思想との、卓越した橋渡しとしての顔を。
新しい思想に積極的に接近し、それと格闘することでみずからの思索を不断に刷新しつづけたリクールであるが、果実をひとる自分のものとしたのではなかった。
その読書と解釈は、「暴力と政治」という鍵概念を内包する現代世界と切り結ぶ、その道具・武器としての〈知〉を、読む者に届ける。
五月革命や、パレスチナ分割案とイスラエル国家の承認に端を発する中東状況に対する提議など、20世紀の情勢の中で思考されたいくつかのテクストをも加えた、全16篇。

目次

編者注記
I 政治的逆説
ハンナ・アーレント
哲学から政治へ(1987)
権力と暴力(1989)
『人間の条件』への序文(1983)
ヤン・パトチカ
ヤン・パトチカ レジスタンとしての哲学者(1977)
『歴史哲学についての異端的論考』への序文(1981)
ヤン・パトチカとニヒリズム(1990)
エリック・ヴェーユ
エリック・ヴェーユの『政治哲学』(1957)
カール・ヤスパース
ドイツの罪障性(1949)
実存を解明する(1986)

II 政治的言語、社会的正義をめぐる省察
合法的なものと善きものに挟まれた正しきもの(1991)
ジョン・ロールズ——道徳的自律から社会契約の虚構へ(1990)

III 実践的叡智
倫理と政治(1959)
倫理と道徳(1990)

IV 情勢
「中国、開かれた扉」についての批判的覚書(1956)
イスラエルについての困惑(1951)
大学における改革と革命(1968)

註
初出一覧
訳者あとがき

書評情報

杉村靖彦(京都大学大学院准教授)
図書新聞2010年2月13日(土)

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