みすず書房

ローカル・ガールズ

LOCAL GIRLS

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 240頁
定価 2,750円 (本体:2,500円)
ISBN 978-4-622-07564-6
Cコード C0097
発行日 2010年9月10日
オンラインで購入
ローカル・ガールズ

小説の舞台はアメリカ・ニューヨーク州にある架空の小さな町、フランコーニア。近所に住む利口なグレーテルと美少女のジルは幼なじみで大の仲良し。この二人の成長と事件を中心にして物語は軽快にテンポよく進展してゆく。ジルは早々と妊娠して高校を中退し、平穏で退屈なローカル・タウンでの生活を開始する。その一方、グレーテルは両親の離婚に父親の再婚、ハーヴァード大学の入学を拒んだ兄のドラッグによる破滅、母親の癌による死亡など、多事多難、ほとんど最悪の状況で悪戟苦闘しながら、自らの未来を模索してゆく。

「馬鹿な子たち」ジルは首を振る。「少し待てばよかったのよ。待ちさえすればよかった。大人になれば何もかも解決したのに」「わたしたち、待ってよかったわね」グレーテルは言う。

二人の娘が自殺したガレージを眺めながら、ジルとグレーテルは感慨にふける。恋の挫折や肉親の死をくぐりぬけ、やがて広い世界へと出て行くグレーテルと、三人の子持ちとなって安定した家庭生活を送るジル。対照的な二人の人生を、著者はときに思わぬユーモアとマジック・リアリズムの手法を交えながら鮮烈、自在に描いてゆく。アメリカの精神風景を具体的かつ象徴的に描いた連作短篇集。

目次

日記
赤いバラ
逃走
グレーテル
本当のこと
死者とともに
運命
350度で焼く
告白
最後の憩い
天使と格闘した青年
証拠
献身
生きてゆく者たち
ローカル・ガールズ

訳者あとがき

書評情報

酒井順子(エッセイスト)
週刊文春「文春図書館」2010年10月28日号
少年写真新聞
2012年8月28日号

関連リンク