みすず書房

メアリ・シドニー・ロウス

シェイクスピアに挑んだ女性

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 184頁
定価 3,520円 (本体:3,200円)
ISBN 978-4-622-07596-7
Cコード C1098
発行日 2011年3月10日
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メアリ・シドニー・ロウス

「〈貞節・寡黙・従順〉が理想の女性像として掲げられていたイギリス・ルネサンス社会で、メアリ・ロウスはこれらすべての規範から逸脱した勇気ある女性である。特に彼女のような社会的地位の高い女性が、男性作品の翻訳ではなく自分の創作を刊行することは、当時の常識を著しく無視する行為であった。ましてや、たとえさまざまな方法で焦点をぼやかしているとしても、社会のイデオロギーに対して見解を述べ反旗を翻す女性を、人々は容認しなかった。したがって、社会や文化のあり方に自らの考えを表現するためには、男性作家の作品を書き換えることは巧妙な方法であったといえる。しかも人気作家であったシェイクスピアの作品、特に宮廷で上演されることが多く、宮廷人がよく知っていた作品を書き換えたエピソードを自作にとり入れたことは、当時の社会に女性がメッセージを発信するための貴重な手段だったであろう」(「序章」)
英国初の散文ロマンス『ユーレイニア』を創作し、女性の本質と存在を華麗なかたちで主張した女性作家メアリ・シドニー・ロウス。その作品と生涯を初めて詳細に考察・紹介する第一級の論考。

目次

はじめに
序章
1 恋する女性と創作——心変わり・結婚・ジェンダー
2 『恋の勝利』——「パストラル」と女性の政治介入
3 「黒」の表象と異文化認識——『ユーレイニア』と『オセロー』を中心に
4 優雅で勇敢な若者、フェア・デザイン——「庶子」の位置づけ
5 「キャビネット」と女性の「私的領域」
6 「キャビネット」の役割の変容——女性の「私的領域」から「公的領域」へ
おわりに

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