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あたらしい美学をつくる

著者
秋庭史典

科学が高度に専門化・細分化し、価値に無関心に見えるいま、美は世界のどこに位置づけられるのか。
思想の趨勢が直観から計算・論理へと移行し、計算機科学が隆盛するなかで、あたらしい美学が求められている。
人の感性や直観・主観から出発する判断の論理学から、情報の流れとしての世界を観測・解明する計算論の立場へと、著者は美学の道具立てを転換する。
自然を観察し、その仕組みを手続き(アルゴリズム)として解明する「自然計算」は、「自然とは何か」「そのなかで私たちはどう生きるべきか」を考えるための入り口となる。そもそも美とはこの二つの問いに目を開かせるものであり、そうした美を探すことが美学の課題だった。
カント、ライプニッツ、ドゥルーズ、フーコー……美学はいつも自然科学との対話から始まった。だれもが科学テクノロジーとの共存を運命づけられている現代、「ここに美の可能性がある」と伝える声々が聞こえてくるのを期待しつつ、あたらしい美学の扉を開く。


目次


はじめに

あたらしい美学のための6項目

第1章 世界のなかに美を位置づける
1 何が美学の課題だったのか
2 何がカント美学の妄想的スケールを可能にしたのか
3 なぜ美学は失われたのか
4 あたらしい美学をつくる

第2章 古い道具立てを捨てる
1 数学と感性の位置
2 新たな知識論
3 21世紀の計算論――自然計算
4 幾何学か、算術・アルゴリズムか――不毛な議論

第3章 枠組みの転換
1 ライプニッツ的な考え方
2 情報論的世界観ならびに自然の知識獲得

第4章 一と多
1 多様の統一
2 デカルト以降
3 モナドロジーと集合
4 多様体を擁護する立場からの批判

第5章 ハーネスの思想
1 バイオエステティクスの構想――「結末先取型」と「同時並行型」
2 生政治(ビオポリティクスbio-politics)
3 ポストヒューマン
4 ハーネスの思想と間接的相互作用

第6章 美をみつける──美学の積極的役割
1 構成的計算と神託的計算のかけあわせにある美
2 モナドロジーと間接的相互作用にある美

第7章 美学的人間
1 ここに美の可能性があるよ
2 理想と現実
3 まとめ
補遺――本書の流れを戯画化してみる


あとがき
参考文献
索引


著訳者略歴

秋庭史典
あきば・ふみのり

1966年、岡山市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了(美学美術史学)。博士(文学)。名古屋大学大学院情報科学研究科准教授。専門は美学。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

渡邊淳司<:日本バーチャルリアリティ学会誌2012年3月号(第17巻1号)>

関連リンク

この本の関連書


「あたらしい美学をつくる」の画像:

あたらしい美学をつくる

「あたらしい美学をつくる」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/264頁
定価 3,024円(本体2,800円)
ISBN 978-4-622-07602-5 C1010
2011年5月24日発行

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