みすず書房

これが見納め

絶滅危惧の生きものたち、最後の光景

LAST CHANCE TO SEE

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 344頁
定価 3,300円 (本体:3,000円)
ISBN 978-4-622-07616-2
Cコード C0045
発行日 2011年7月22日
備考 在庫僅少
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これが見納め

『銀河ヒッチハイク・ガイド』のダグラス・アダムスが世界中の絶滅危惧種を見に行くという少々不謹慎な(!)旅に出た。そこで目にしたのは……。1990年の刊行以来、愛読者の絶えない不朽のネイチャー・ルポ。待望の初邦訳である。
種の存亡の瀬戸際にある生きものたちをとりまく荒涼たる現実、人間の浅はかさが生む悲喜劇や、動物たちそれぞれの興味深い生態が、小気味よいウィットと諧謔味満載で語られる。いたるところに皮肉のきいたドタバタ劇の奥には、ヨウスコウカワイルカの苦境をとことん思い描いて震えあがり、観光資源化したコモドオオオトカゲを目の当たりにして恥じ入ってしまう著者の、欺瞞のない鋭敏な眼差しがある。その観察眼は、天安門事件前の中国社会やザイール行政の腐敗へも向けられている。
「まれか、ややまれか」の章で、モーリシャスの生物保護活動家たちの超人的な奮闘ぶりと、彼らの奇矯だが筋金入りの生活をユーモラスに写し取る手腕はアダムスの真骨頂。絶滅危惧種の保護活動は第一日目から絶望的なチャレンジだが、消えゆく生きものを守りたいという衝動を理屈を超えて引き受ける人々を、本書はからりと、しかも生き生きと描き出している。
深刻なテーマだからこそ笑いの力を感じさせる、愛すべき、愛すべき一冊。

書評情報

斎藤環(精神科医)
朝日新聞2011年9月11日(日)
渡辺政隆(サイエンスライター)
日本経済新聞2011年8月21日(日)
服部文祥(サバイバル登山家)
母の友2012年1月号
豊撝由美
婦人公論カルチャーセレクション「book」2011年12月7日号
沢渡曜
望星2011年12月号
クロワッサン
2011年10月25日号
東京新聞
2011年10月2日(日)
豊撝由美(ライター)
北海道新聞2011年11月20日(日)
機械設計
2013年2月号