「みすず書房」ページ内リンク

  1. 「メインメニュー」へ移動
  2. 「みすず書房の本の検索メニュー」へ移動
  3. 「本文」へ移動
  4. 「サイト利用ガイド」へ移動



写真の秘密


「古い写真帳を開くと、ほとんどが死んでしまった昔の仲間たちが、わたしを見つめている。それは少しばかり悲しい喜びなのではあるが、別の日には、虚無との対面ともなる。若くて、魅力的で、本当に美しかった男や女たち。彼らは絶対に老いたりすることなどありそうもなかった。だが、その一瞬のちに、彼らは墓のなかにいるんだ、遺灰になってしまったのだと思わせられるのは、まったく耐えがたいことだ。わたしはアルバムを閉じるしかない。
こうした昔の写真を前にすると、わたしは、現在とは、ひとつの異国なのではないかという印象を禁じえない。わたしはその異国に追放されて暮らしているのである。」(本書「追放されて」より)

名作『ユリシーズの涙』で愛犬と世界の犬たちの逸話を楽しく語ってくれた90歳のフランス作家が贈る、歴代の愛機と写真家たちの思い出と、数多の写真にまつわるアネクドート集。グルニエのファンはもちろん、カメラと写真、人生を愛するすべての人々のための、言葉によるアルバム。


目次


「写真について語ることは……」
肖像写真をプリントしてもらう
「ベビー・ボックス」
A・G・F・A
現像室での夏
ネガのヌード写真
残るのは、この微笑みだけ
ライカのせいで
新しいアグファ
逆光
ロープウエーのなかで
タルブ駅での一枚の写真
貧乏人のローライフレックス
ハイデガーの犠牲者
「フォクトレンダー」の呪い
女性とライカについてもう一度
ひとつの芸術
カラー写真
フォーシング
骨壷
シャルル・デュランの病室
サン=ジェルマン=デ=プレ
サックス奏者
運命
アン、ドゥー、トロワ!
聖堂参事会員とカメラマン
残酷さ
オスティアの海岸
罪の天使
新聞の写真について
ジゼルの恨み
警察の介入
好みの写真家は、各人各様
公式のイメージ
ひとつの源泉
追放されて
オリンパスの白鳥の歌
犬やヤギたち
肖像写真の弁証法

訳者あとがき


著訳者略歴

ロジェ・グルニエ
Roger Grenier

1919年、カーンに生まれ、ポーで育つ。戦後カミュにさそわれ「コンバ」紙で働く。「フランス・ソワール」紙編集部を経て、ガリマール書店文芸顧問。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
宮下志朗
みやした・しろう

1947年、東京生まれ。東京大学名誉教授。放送大学教養学部教授。1990年『本の都市リヨン』(晶文社)で大佛次郎賞受賞。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

堀江敏幸<毎日新聞 2011年12月25日(日)>
渡邊十絲子(詩人)
<信濃新聞 2011年12月18日(日)>
今福龍太(文化人類学者)
<読売新聞 2011年12月18日(日)>
<日本経済新聞 2011年11月27日(日)>
大島洋(写真家)
<アサヒカメラ 2012年2月号>
池内紀(ドイツ文学者・エッセイスト)
<サライ 2012年2月号>
石川直樹(写真家・作家)
<朝日新聞 2012年12月19日(日)>

関連リンク

この本の関連書


「写真の秘密」の画像:

写真の秘密

「写真の秘密」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/160頁
定価 2,808円(本体2,600円)
ISBN 978-4-622-07646-9 C0098
2011年11月9日発行

この本を購入する