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動物の環境と内的世界

UMWELT UND INNENWELT DER TIERE


「アメーバ独自の環境に接近しようとするならば、彼の周辺一般がわれわれ自身にどう見えるかというようなことは忘れなければならない。(…)多彩な対象は、アメーバ自身の見地からは問題とはならない。かれら自身にとっては弱いか、あるいは強い刺激、それのみが存在するからである」。
「タコ類は、われわれに新たな基幹的事実を呈示した。それはつまり、同一の動物内に二つの内的世界が展開しうる可能性である。その一つは〈中枢内の内的世界〉であり、もう一つは〈脳内の内的世界〉である」。

20世紀前半の生物学に〈環境世界〉という画期的なパラダイムを導入したユクスキュルの主著。専門生物学の枠を超えた思想書、哲学書としての性格をもち、その革新性は遠くサイバネティクス、動物行動学、カオス‐複雑系から自己増殖オートマトン、人工生命理論、さらに情報理論、記号論までを射程に収める。
「すべての生物を包括するような、唯一の普遍的かつ絶対的な空間、唯一の普遍的かつ絶対的な時間というものは存在しない」。
系統樹モデルによる生物進化の一元論を退け、個体から類におよぶ生物の多元性と、環境への多様な適合機能を、詳細に記述する。生命=機械論の根底にある物理化学的還元主義をくつがえし、「環境」「対世界」「機能環」という三つの概念によって生物学に認識論的基礎を与えた、現代の古典。


目次


序論
第一章 原形質問題
第二章 アメーバ
第三章 ゾウリムシ
第四章 機能環
第五章 イソギンチャク
第六章 クラゲ
§1. ビゼンクラゲ
§2. カルマリーナ・クラゲとカギノテクラゲ
第七章 ウニ
§1. 総論
§2. 筋肉組織
§3. 神経中枢
§4. 受容器
§5. アスナロウニ
§6. ケントロステファーヌス・ウニ
§7. 短棘ウニ類(球体ホンウニ、ラッパウニ、ヨーロッパホンウニ)
§8. 叉棘(さきょく)
§9. 環境(ウムヴェルト)
§10. オカメブンブク
第八章 クモヒトデ
第九章 スジホシムシ
第十章 ミミズ
第十一章 ヒル
第十二章 ホタテガイ
第十三章 ホヤ
第十四章 アメフラシ
第十五章 対世界
第十六章 ワタリガニ
第十七章 タコ
第十八章 トンボ
第十九章 観察者
補遺 〈反射〉(初版第四章)

訳註
解説 「カント二世」の生物環境論――ヤーコプ・フォン・ユクスキュルの今日的意義 前野佳彦
索引


著訳者略歴

ヤーコプ・フォン・ユクスキュル
Jakob Johann Baron von Uexkull

1864年9月7日、当時ロシア領だったエストニアのレヴァール(今日のタリン)近郊で、レヴァール市長であったアレクサンダーの三男として生まれる。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
前野佳彦
まえの・よしひこ

1953年福岡県生れ。74年東京大学法学部中退。79年東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了、80‐84年シュトゥットガルト大学・ロンドン大学付属ワールブルク研究所に留学。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

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動物の環境と内的世界

「動物の環境と内的世界」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/512頁
定価 6,480円(本体6,000円)
ISBN 978-4-622-07688-9 C1010
2012年5月22日発行

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