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ヴェールの政治学

THE POLITICS OF THE VEIL


2004年、国論を二分する論争のすえ、フランス政府は公立学校でイスラームのスカーフ(ヴェール)など宗教を誇示するものの着用を禁止した。スカーフは、世俗主義と平等を国是とする共和国の市民を育む学校で政教分離を侵犯し、女性の従属化を持ちこむムスリム移民のイスラーム的野蛮の象徴とされた。
だが放校処分の対象にもなったムスリム少女たちにとって、スカーフは社会で周縁化される自らのアイデンティティを主張し、尊重を求め、主体であろうとする手段であり、異なる普遍性と近代性を希求する「声」であった。
スカーフ禁止法は、フランスの植民地主義・人種主義・女性差別を否認するナショナリズムが生み出したものにほかならない。その際、西洋とイスラームでは性差とセクシュアリティへのアプローチが異なることが、「ムスリムのフランス人」という同化を認めない決定的根拠になっているという。
異質な他者への不寛容が民主主義自体をそこなっていく。排他的でも序列的でもない「共生」社会に必要なものは何か。合州国きってのジェンダー歴史学者が差別と紛争が日常化する「西洋」の現在と問題の根幹を明らかにする基本図書。排除ではなく交渉する政治への道を開示する。


目次


序文(ルース・オブライエン ニューヨーク市立大学)
謝辞

はじめに
第一章 スカーフ論争
第二章 人種主義
第三章 世俗主義
第四章 個人主義
第五章 セクシュアリティ
結論

訳者解説──日本のジェンダー体制と脱宗教性への視覚として


著訳者略歴

ジョーン・W・スコット
Joan Wallach Scott

1941年ニューヨークのブルックリンでユダヤ系の家庭に生まれる。1962年にウィスコンシン大学で博士学位取得。現在、(プリンストン)高等研究所社会科学部教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
李孝徳
り・たかのり/イ・ヒョドク

1962年福岡県小倉生まれ。東京外国語大学准教授。表象文化論、ポストコロニアル研究。著書に『表象空間の近代――明治「日本」のメディア編成』(新曜社、1996)。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

中金聡(政治哲学)
<図書新聞「2012年下半期読書アンケート」 2012年12月22日>
高橋和夫(放送大学教授)
<日本経済新聞 2013年1月6日(日)>
<ふぇみん 2013年4・5号>

関連リンク

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「ヴェールの政治学」の画像:

ヴェールの政治学

「ヴェールの政治学」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/248頁
定価 3,850円(本体3,500円)
ISBN 978-4-622-07689-6 C1036
2012年10月23日発行

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