みすず書房

ソウル・マイニング

音楽的自伝

SOUL MINING

判型 四六判
頁数 360頁
定価 4,180円 (本体:3,800円)
ISBN 978-4-622-07694-0
Cコード C0073
発行日 2013年3月22日
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ソウル・マイニング

ボブ・ディラン、ウィリー・ネルソン、エミルー・ハリス、U2、ピーター・ガブリエル、ネヴィル・ブラザーズ、ニール・ヤング……

彼らのベストアルバムは、ダニエル・ラノワのプロデュースだ。ラノワは、持ち前の好奇心と音楽への強い愛情に突き動かされ、故郷カナダの小さな町から出発して、世界でトップクラスのレコード・プロデューサーとなった。素晴らしいシンガー・ソングライター、ギタリストでもある。
子供時代、ブライアン・イーノとの出会い、U2の『ヨシュア・トゥリー』、ディランの『オー・マーシー』『タイム・アウト・オブ・マインド』、エミルーの『レッキング・ボール』などのアルバム制作。独特なレコーディングの秘訣や新機軸を明かしつつ、ラノワは、自らの信念を語る。テープからテープへ録音を重ねる初期の音響実験、ディスクリート回路の消滅、ダウンロード時代の到来についての考察……
『ソウル・マイニング』は、読者をレコーディングスタジオのただなかに招き入れる。スタジオでの雰囲気は、結果としてのアルバムと同じくらい重要であった。単なるスキルを超え、予算を越え、イメージとエゴを超えて、ラノワの仕事と音楽は、献身と魂の価値を示してくれる。伝統と革新の完璧な調合を一生懸命に追い求める彼の姿は、誰にも真似できず、忘れがたいものだ。

目次

1 四人の子どもと五〇〇マイル
2 スリング・ブレイド
3 フロリダ
4 音圧
5 北部
6 二インチテープに腰まで埋もれて
7 ロスアンジェルスの真夜中と真っ昼間
8 ニューヨークからニューオリンズへ
9 美しい一日
10 オアハカの鐘
11 ジ・エコー前のソーセージ屋台
12 エミルー・ハリス
13 単一音源
14 『タイム・アウト・オブ・マインド』
15 ウォーキング・マルチトラック
16 ジャマイカ
17 ウィリー・ネルソンとの四日間
18 ソウル・マイニング
謝辞
訳者あとがき
索引

書評情報

佐々木敦(批評家・早稲田大学教授)
朝日新聞2013年5月19日(日)
高橋健太郎(音楽評論家)
朝日新聞2013年8月26日(月)
宮子和眞
ミュージック・マガジン2013年7月号
管啓次郎
読売新聞「2013年の3冊」2013年12月22日

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