みすず書房

野生のオーケストラが聴こえる 電子書籍あり

サウンドスケープ生態学と音楽の起源

THE GREAT ANIMAL ORCHESTRA

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 336頁
定価 3,740円 (本体:3,400円)
ISBN 978-4-622-07794-7
Cコード C0040
発行日 2013年10月18日
電子書籍配信開始日 2014年3月 1日
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野生のオーケストラが聴こえる

サウンドスケープ生態学のパイオニアである著者が、生物たちと自然環境がつくる色彩豊かな音響の意味を明らかにする。
70年代に音楽業界から転身して自然音の傑出した録音収集家となったクラウスは、生物が織りなすサウンドスケープの意味を探るうち、音響にもとづく生態学の可能性を切り開く一つの仮説にたどり着く。さらに野生のオーケストラと音楽の起源の関連を追って、彼の関心はさまざまな民族文化へも分け入っていく……。
音響学、音楽史、民族学をはじめとする幅広い観点を取りこみながら、生物群が奏でる音響の構造や音楽の起源を浮かびあがらせる議論は、各方面の専門家から注目を集めている。4500時間分もの音風景(生物種数にして15000種に及ぶ)を収集してきた蓄積が、著者の洞察を支えている。
祖先がかつてもっていたであろう、自然の音風景の音楽的構造を感じとり、それに調和的に参加する能力は、西洋文明の発展にともない衰退の一途をたどったと著者は指摘する。そしていまや私たちは自然の音風景の圧倒的な破壊者となのだ、と。クラウスが40年間に音録した自然環境の半分以上は、すでに地上から失われてしまった。
本書の終わりに著者の視線は、人間と自然の音の関係を根本から構築し直すという遠大な目標へと向けられている。環境音への私たちの認識を一変させる、必読の書。

(著者が語る音風景の一部は、音声再生用のウェブサイトhttp://orchestra.msz.co.jp/で聴くことができます。1から65までの番号を入れると音声をお聴きになれます。詳しいご案内は本のなかに書かれています。)

目次

序章 過去からの残響
第一章 わたしを導く音
第二章 大地の声
第三章 生命そのものが音を編成する
第四章 バイオフォニー 原始のオーケストラ
第五章 初めての音
第六章 異なる民族、異なる鳴き声
第七章 ノイズの霧
第八章 ノイズとバイオフォニー 水と油
第九章 コーダ──希望

謝辞
原注
訳者あとがき
参考資料
音声一覧
索引

書評情報

佐々木敦(批評家早稲田大学教授)
朝日新聞2013年12月22日(日)
井上義朗(中央大学商学部教授)
週刊ダイヤモンド2013年12月7日号
出版ニュース
2014年1月上・中旬号
高野直生(渋谷店)
Intoxicatevol. 106(2013年10月号)
亀川徹
日本音響学会誌70巻12号(2014年)

関連リンク

「トピックス」

上記「トピックス」では、音声再生用ウェブサイトhttp://orchestra.msz.co.jp/で聴くことのできる65種の音風景のうち、5つの例を、本文の記述と対照しながらお聴きになれます。