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殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?

ヒトの進化からみた経済学

THE COMPANY OF STRANGERS

A Natural History of Economic Life


「私がこれまで読んだなかで、経済学的思考の力と重要性を最もはっきり実証してくれる本だ」 D・デネット

部族でいがみ合っていた人類は、どのように協調し、繁栄を手にしたのか。1万年の人類史を経済学で見とおす稀代の名著。
僕がシャツを買えるには、何人の人が協力する必要があるんだろう? ロンドンへのパン供給の責任者は誰? なぜ人はレストランの勘定をおとなしく払うのか? お金は究極の信頼製造制度? なぜほとんどの計画都市は退屈なのか? 知的財産権は他の財産権と何が違うのか?……経済生活にまつわる数々のトピックを探索しつつ、協力と信頼の観点から人類経済の仕組みを解き明かす。
「日常生活というのは、みんなが想像するよりずっと奇妙なもので、脆い基盤の上に成り立っている。これが人類の進化史の教えるゾッとするメッセージだ。私たちのうごめく、産業化された、ネットワーク化された存在というのは、何百万年にもおよぶ人間の発展による、段階的で不可避の結果などではない。それはむしろ、たった1万年前に開始された、驚異的な実験のおかげなのだ」
(序より)
歴史学、生物学、社会学、人類学、心理学など、広範囲の学問分野を渉猟し、J・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』に匹敵するとも評される、人類経済の自然史。

「純粋に読む楽しみを与えてくれる……専門用語なしに、社会科学の最重要問題をあつかっている」 J・エルスター(コロンビア大学教授)

「読み返したけど、素晴らしい本。もっと注目されていい」 D・ロドリック(プリンストン高等研究所教授)

「新種の経済分析のお手本だ」 H・ギンタス(中央ヨーロッパ大学教授)


目次


序文(ダニエル・デネット)
謝辞

信頼とパニック――改訂版への序
社会的な信頼と金融危機/大いなる実験/本書の論点/本書は最新の研究成果をどう活用しているか

第 I 部 視野狭窄

第1章 責任者は誰?
世界のシャツ需要/責任者なしの協力/疑問を抱くべき二つの理由/政府の役割

第 II 部へのプロローグ
第 II 部 殺人ザルから名誉ある友人へ――なぜ人は協力できるのか?

第2章 人と自然のリスク
好機の判断/リスク軽減手段としての作業分担/作業分担と専業化/専業化と新たなリスク

第3章 私たちの暴力的な過去
人間の殺人傾向

第4章 人類はどうやって暴力本能を手なずけてきたか?
予測と相互依存/文明化の過程を見直す?/微笑み、笑い、そして信用の証の必要性/信頼と感情

第5章 社会感情はいかに進化したか?
強い返報性の進化に関する三つの解釈/返報性と復讐

第6章 お金と人間関係
お金と物々交換/金融信用の網/お金はどのようにして定着したか?/お金、匿名性、不安

第7章 泥棒たちの信義――貯蔵と盗み
貯蔵、融資、パニック/信用を買う

第8章 銀行家の信義? 金融危機の原因とは?
信用の破綻/うまく機能しているときの銀行システムはいったい何をしているのか?/1930年代の世界恐慌から得た三つのまちがった教訓/一つめの教訓――ライオンから走って逃げるな/二つめの教訓――プロはパニックを起こさない/三つめの教訓――不安になるな/暴落とその影響/なぜこうなってしまうのか?

第9章 仕事と戦争におけるプロフェッショナリズムと達成感
兵士と哲学者/物語の探求/プロの規範と視野狭窄

第 I 部、第 II 部のエピローグ

第 III 部へのプロローグ
第 III 部 予想外の結果――家族の結束から工業都市まで

第10章 都市――古代アテナイから現代マンハッタンまで
華やかな大都市/悪臭とゴミ/市民活動と都市環境/都市の統治

第11章 水――商品、それとも社会制度?
水の多様な意味/希少性と財産権

第12章 何にでも価格?
調整役としての価格/世論調査としての価格/オークション/何でも売り物か?

第13章 家族と企業
会社の限界/標準化と監視/家族からの脱却/テクノロジーと企業規模/企業とその環境からくる制約

第14章 知識と象徴体系
最初の象徴的人工物/世代間の信用/物の保護か、アイデアの保護か/アイデアと現代的制度の形成

第15章 排除――失業、貧困、病気
失業/好況、不況、分業/貧困と情報の孤島化/同類マッチング/病気と排除/委任された意思決定の避けがたい歪み/排除と集団行動

第 III 部のエピローグ

第 IV 部へのプロローグ
第 IV 部 集合的行動――交戦国家から国家間の市場へ

第16章 国家と帝国
防御と攻撃/力と繁栄/商業路線の三つの欠陥/力の不均衡の危険性/軍人と民間人/武器市場/政府の仕事

第17章 グローバリゼーションと政治活動
連帯と責任/グローバリゼーションとその遺産/政治と集団への忠誠/リベラリズムとその歴史

第18章 結論――大いなる実験はどのくらい脆いのか?
目に見えない友人、沈黙の敵/国家の存続/国民国家内における信用の持続/国民国家同士の信用

訳者解説
参考文献/原注/索引


著訳者略歴

ポール・シーブライト
Paul Seabright

トゥールーズ大学経済学部教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
山形浩生
やまがた・ひろお

1964年東京生まれ。東京大学都市工学科修士課程およびマサチューセッツ工科大学(MIT)不動産センター修士課程修了。大手調査会社に勤務、途上国援助業務のかたわら、翻訳および各種の雑文書きに手を染める。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
森本正史
もりもと・まさふみ

翻訳家。訳書 サラ・ヴァン・ゲルダー『99%の反乱』(バジリコ、2012)ハーツォグ『ぼくらはそれでも肉を食う』(柏書房、2011、以上共訳)ほか。

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

根井雅弘(京都大学大学院教授)
<北海道新聞 2014年2月16日>
山田鋭夫(名古屋大学名誉教授)
<日本経済新聞 2014年3月16日>

関連リンク

この本の関連書


「殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?」の画像:

殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?

「殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/504頁
定価 4,104円(本体3,800円)
ISBN 978-4-622-07800-5 C1033
2014年1月10日発行

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