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世界の見方の転換 2

地動説の提唱と宇宙論の相克

著者
山本義隆

コペルニクス地動説の本質とは何であったのか。精確さと概念上の革命性をあわせもち、既存の世界観に対する両刃の剣であった彼の『回転論』に、以降の学者たちはどのように対峙したのだろう。アリストテレスの体系とは異なるよりどころを必要としていたプロテスタンティズムの唱導者たちは、新しい天文学の魅力と脅威にどのように反応したのか。さらに、神学や哲学と自然学の序列に関しても、天文学の新展開がさまざまな議論と潮流を喚起してゆく。
レティクス、ゲンマ・フリシウス、オジアンダー、メランヒトンら、『回転論』の含意と格闘した知識人たちの姿を、著者は透徹したまなざしで捉えている。理論と観測事実の関係、あるいは自然学と自然そのものとの関係をめぐる彼らの真摯な葛藤は、プトレマイオス・モデルへの信頼と哲学的・神学的要請に支えられたアリストテレス宇宙論の呪縛の強さを浮き彫りにしつつも、近代科学の胎動期を体現している。
占星術の広範な利用を背景として、コペルニクス理論の意義が徐々に深く広く認識されるにつれ、言葉の学問であった宇宙論とその下に置かれた観測天文学との序列がしだいに揺らぎはじめる第2巻。


目次


第2巻 地動説の提唱と宇宙論の相克

第5章 ニコラウス・コペルニクス――太陽系の体系化と世界の一元化
1 天文学者コペルニクスの生涯と背景
2 コペルニクス改革を導いたもの
3 惑星系の調和と秩序
4 分点の歳差と1年の定義をめぐって
5 等化点(エカント)をめぐって
6 小周転円モデルの導入
7 コペルニクスにおける軌道の決定
8 惑星理論におけるコペルニクス改革の実像
9 二元的世界とその解体
10 コペルニクス地動説の隘路
11 コペルニクスの自然学

第6章 初期のコペルニクス主義者たち――レティクス、ガッサー、ゲンマ
1 レティクスとペトレイウス
2 レティクスの『第一解説』
3 宇宙の大きさをめぐって
4 アキレス・ガッサー
5 ゲンマ・フリシウス
6 経度決定法をめぐって
7 三角測量とゲンマの学問の手法
8 『回転論』出版の前後
9 コペルニクス理論への傾斜
10 学問の序列をめぐって

第7章 不可知論と相対論――オジアンダーとルター
1 『回転論』の匿名の序「読者へ」
2 「読者へ」をめぐって
3 アンドレアス・オジアンダー
4 相対性と不可知論
5 終末論と年代学
6 ルターとコペルニクス
7 ルターにおける科学と神学

第8章 宗教改革と数学的天文学の隆盛――メランヒトン・サークル
1 宗教改革と大学改革
2 メランヒトンの教育改革
3 メランヒトンと天文学教育
4 メランヒトン改革と数学教育
5 ドイツにおける占星術の隆盛
6 メランヒトンと占星術
7 メランヒトンとコペルニクス
8 エラスムス・ラインホルト
9 ポイツァーとその教え子たち
10 「ヴィッテンベルク解釈」をめぐって

付記B コペルニクス『回転論』における惑星軌道
B-1 小周転円モデルのケプラー運動との比較
B-2 外惑星の例としての土星軌道の決定
B-3 コペルニクスの地球軌道の決定
B-4 コペルニクスにおける地球軌道の大きさの決定

注記
雑誌名・全集名・辞典名・著者名略記


著訳者略歴

山本義隆
やまもと・よしたか

1941年、大阪に生まれる。1964年東京大学理学部物理学科卒業。同大学大学院博士課程中退。現在 学校法人駿台予備学校勤務。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

水野和夫((日本大学教授・経済学))
<朝日新聞 2014年6月1日>
池内了(宇宙物理学者)
<信濃毎日新聞 2014年6月8日>
猪野修治(科学史、湘南科学史懇話会主宰)
<週刊読書人 2014年8月15日(金)>
小松美彦(武蔵野大学教授、科学史・生命倫理学専攻)
<週刊読書人「2014年の収穫」 2014年12月12日(金)>
佐々木力(中国科学院大学教授、科学史・科学哲学専攻)
<週刊読書人「2014年の収穫」 2014年12月12日(金)>

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四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/392頁
定価 3,672円(本体3,400円)
ISBN 978-4-622-07805-0 C1340
2014年3月20日発行

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