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ヴェール

VOILES


ともにアルジェリアに生まれ育ち、生涯の特別な友である二人が、ヴェールについて、自伝的・遺言的に応答を交わした。
まずシクスーが、短いテクスト「サヴォワール」で口火を切る。強度の近視の女が手術を受け、はじめて「目で世界に触れる」。奇蹟の瞬間に訪れたものとは何か。
続いてデリダが「サヴォワール」を受けて、卓抜した論を展開する。ブエノス・アイレス、サンティアゴ、サンパウロ……飛行機の中で、二人の人物がひたすら語り合う。ヴェールとタリートについて、技術と自然について、審判について、そして真理について。
鍵となるのが、テクストの表題である「蚕」だ。自らの分泌物で自らを隠し、変成を遂げるこの小さな虫は、伝統的真理概念に潜り込み、密やかに真理の糸を産出する。

〈その成熟はただ一回しか起こらないが、それがかつてそうであったところのものになるために、与えられた時間をすべて要求するだろう。私はけっして、あなた方にそれを物語ることはないだろう。〉

性的差異の論理を根本から書き換え、デリダの到達点を告げる、恐るべきエクリチュール。


目次


エレーヌ・シクスー
  サヴォワール
ジャック・デリダ
  蚕 他なるヴェールに刺さった(無)視点
  1 ブエノス・アイレスの方へ、1995年11月24日-11月29日
  2 チリ、サンティアゴ‐バルパライソ、1995年11月29日-12月4日
  3 サンパウロ 1995年12月4日-12月8日

訳注
訳者解説  「蚕」、あるいは、脱構築の告白(郷原佳以)


著訳者略歴

エレーヌ・シクスー
Hélène Cixous

1937年アルジェリアに生まれる。パリ第8大学ヴァンセーヌ校創立に関わり、女性研究センターを開設。同大学で女性学および文学を講じながら、小説、戯曲、エッセイなど50以上の著作を発表。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
ジャック・デリダ
Jacques Derrida

1930-2004。アルジェリアに生まれる。20世紀を代表する思想家。現象学の再検討から出発し、ニーチェやハイデガーの哲学を批判的に発展させる。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
郷原佳以
ごうはら・かい

1975年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得満期退学。パリ第7大学博士課程修了。フランス文学専攻。現在、関東学院大学准教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「ヴェール」の画像:

ヴェール

「ヴェール」の書籍情報:

A5変型判 タテ200mm×ヨコ148mm/208頁
定価 4,320円(本体4,000円)
ISBN 978-4-622-07811-1 C1010
2014年3月14日発行

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