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荒野のオデュッセイア

西部劇映画論

著者
川本徹

「7000本以上もの西部劇のなかで育まれたイメージやレトリックは、いまなおアメリカ社会のなかで看過しえない影響力を誇っている。西部劇の理解を抜きにして、アメリカを十全に理解することはできない」

はたして『大列車強盗』は「史上初の西部劇映画」か否か? カウボーイはなぜ入浴シーンで帽子をかぶったまま葉巻をくゆらすのか? モニュメント・バレーはいかにしてアメリカ西部を象徴する景観となったのか?
「未開と文明の接触点」としてのフロンティアは、北米大陸から消滅したはずの20世紀以降も種々のメディアにおいて存続してきた。なかでも、その最大の増幅器となったのが映画である。荒野の風景とテクノロジーの発展を軸に、また地上から「宇宙と核」に移行した現実世界のフロンティアとの交錯をとらえつつ、イメージにひそむ想像力の系譜をあざやかに解き明かした本邦初の本格的西部劇研究の書。


目次



序章 アメリカ映画とフロンティア
シネマティック・フロンティアの意義/鉄道とモニュメント・バレー/核兵器と地球/アメリカ研究、西部劇、SF映画/荒野と文明の媒介者/ポーターからキューブリックへ

第1章 『大列車強盗』問題――「映画史上、最初の西部劇」のジャンル再考
紀行と犯罪/メロドラマと野外劇/ジャンルの名前/乗り物と帽子/銃弾と観客/西部と列車強盗

第2章 アイアン・ホースからアトミック・ボムへ――アメリカ西部の新旧のテクノロジー
馬と未来の鉄路/馬車の挑戦と強盗の襲撃/ステージコーチの死/サル爆弾の恐怖/鉄道と巨大岩石/ニュークリア・フロンティア/アイアン・ホースからアトミック・ボムへ

第3章 カウボーイと石鹸の香り――西部劇における男性の入浴シーンについて
カウボーイと石鹸の香り/強くて清潔な男たち/男性と女性/清潔な身体から性的な身体へ/サウナ、同性愛、アジア/イーストウッドと最後のタバコ

第4章 荒野のオデュッセイア――フォード、モニュメント・バレー、『捜索者』
モニュメント・バレーの登場/アメリカ西部のありふれた風景/『捜索者』の人種表象と時空間表象/荒れる大海原をわたって/上昇運動と下降運動/果てなき解釈の世界

第5章 自然/惑星を見ることのポリティクス――エマソン、「西部開拓し」、「2001年宇宙の旅」
1836年眼球の旅/エマソンからシネラマへ/自然と視線のアメリカ文化史/2001年眼球の旅/スターチャイルドの環境レッスン/2154年眼球の旅

結論
文献一覧
あとがき


著訳者略歴

川本徹
かわもと・とおる

1983年、広島市生まれ。東京外国語大学外国語学部卒業、京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。日本学術振興会特別研究員PD(慶應義塾大学文学部)。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

伊藤洋司(中央大学教授・フランス文学)
<2014年3月28日:週刊読書人>

関連リンク

この本の関連書


「荒野のオデュッセイア」の画像:

荒野のオデュッセイア

「荒野のオデュッセイア」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/224頁
定価 4,860円(本体4,500円)
ISBN 978-4-622-07816-6 C1074
2014年2月10日発行

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