みすず書房

アーレント=ブリュッヒャー往復書簡

1936-1968

Hannah Arendt / Heinrich Blucher BRIEFE 1936-1968

判型 A5判 タテ210mm×ヨコ148mm
頁数 592頁
定価 9,350円 (本体:8,500円)
ISBN 978-4-622-07818-0
Cコード C3010
発行日 2014年2月20日
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アーレント=ブリュッヒャー往復書簡

〈最愛のひと、わたしはいつも——ほんの小娘のころから——知っていました、わたしがほんとうに存在しうるのは愛においてのみだと。だから、自分を簡単に見失ってしまうのではないかと、不安で不安でたまらなかった。……そしてあなたと出会って、やっと不安をもたずにいられるようになったのです……信じられないような気分です。片方を得たからこそ、はじめてもう片方も得られたということが。でもいまやっと、幸せとはほんとうはどういうことなのかもわかったのです〉
(1937年9月18日)

〈ドイツではまたもやどこもかしこもハイデガーの氾濫。彼に会うかどうか、まだわかりません。すべて偶然に任せます。ヤスパースへの彼の手紙を読ませてもらいましたが、なにもかも以前とおなじで、純粋さと虚言癖——卑怯さと言ったほうがいいかしら——の混合、その両方が同じように本源的なのです。……やっぱりまた同じです。関係がはじまったときのあの法則のとおりなのです〉
(1950年1月3日)

〈裁判は世論操作のための見世物裁判で、アイヒマンとはなんの関係もない事柄がごまんと提示されます。たとえば、ポーランドで起きたことのすべて。……主要な欠陥は、アイヒマンのことはすっかり忘れられて、彼の名が何日も一度として出てこないことがしばしばだという点だけではありません。……それだけでなく、とりわけ、ユダヤ人は世界にむかって自分たちの受難を語ろうとするあまり、出廷しているのは事実を述べるためだということを忘れてしまっているという点です〉
(1961年5月6日)

ハンナ・アーレントと彼女を支えつづけた生涯の伴侶ハインリヒ・ブリュッヒャーとの往復書簡。20世紀という時代と数々の事件、多彩な人々を背景に、ふたりの愛と日常的な思想的対話と知的協力関係の全容をしるす。

目次

序文
編集者注

第1部 1936年8月-1938年10月
第2部 1939年9月-12月
第3部 1941年7月-8月
第4部 1945年8月-1948年8月
第5部 1949年11月-1951年6月
第6部 1952年3月-1953年8月
第7部 1955年2月-6月
第8部 1955年9月-12月
第9部 1956年10月-11月
第10部 1958年5月-10月
第11部 1959年9月-10月
第12部 1961年2月-6月
第13部 1963年2-3月、1968年9月

共通課程の一講義  ハインリヒ・ブリュッヒャー
訳者あとがき

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