みすず書房

福永武彦とその時代

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 264頁
定価 4,180円 (本体:3,800円)
ISBN 978-4-622-07851-7
Cコード C0095
発行日 2014年9月25日
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福永武彦とその時代

「わたしたちが『草の花』を読んで深く感動させられるのは、この愛と死の物語にひそむ、戦前から戦後にかけてあらゆる場所で失われ枯れていった、おびただしい数の草の花の運命にまで思いをはせずにはいられないからだ。『草の花』はたんなる愛と死を語った小説ではなく、まさしくあの暗い谷間の時代を死と直面しながら生きたものにしか書きえない貴重な記録となっているのである」
(II章「歌のわかれ」より)

「渡邊一民がおそらくみずからの最期を予感しながら執筆を続けたこの福永論も、戦後の少年の日から彼の魂を震撼させた文学者たちの、またそれぞれの苦闘に対する鎮魂の歌であったかもしれない」
(解説「歴史の暗部とロマネスク」より)
〈戦後への出発〉から〈戦後の終わり〉まで——敗戦直後に颯爽とあらわれ、小説の新しい地平を切り開いていった作家の文学的軌跡をたどる。死の直前まで書き綴られた遺稿。解説・宇野邦一。

目次

序章 一九四七年夏
I 『風土』
II 歌のわかれ
III 小説の冒険
IV 『告別』

解説 歴史の暗部とロマネスク  宇野邦一
編集付記

書評情報

山田兼士(大阪芸術大学教授・フランス文学)
週刊読書人2014年11月14日
前田英樹(批評家・立教大学教授)
読売新聞2015年1月11日(日)