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70歳の日記

AT SEVENTY

A Journal


アメリカの詩人・小説家、サートンの58歳の作品『独り居の日記』は、日本でたくさんの読者を得た。その後サートンはさらに北へ、カナダと国境を接するメイン州の雪深い海辺に引っ越す。この地でペットの犬と猫と暮らしながら、ようやく、世間から冷遇されていた長い時期を抜け、この日記の執筆にいたった。
サートンという「独り居中毒患者」は、かけがえのない友人・気骨ある隣人とのつきあいをなにより大切にする。それでいて、外では「他人を意識しすぎて感覚が鈍」り、独りの時間――ものを書き、考え、庭仕事に打ちこむ時間――を恋い焦がれることになる。疲れてパニックになるかと思うと、「鬱の波に足をすくわれそうな」とき、早朝に眺めたどこまでも穏やかな海に、突然涙があふれる、という感受性の持ち主だ。
この年、サートンは最愛の恋人だったジュディの老いと死に直面した。自分に残された時間も少なそうだ。故郷ベルギーから切り離された孤独感も深い。そして考えた――年をとらない秘訣は何か?たぶん、何かに深くかかわり、こだわりをもつこと。エネルギーは要るけれど。
詩の朗読旅行、読者との交流も頻繁にあり、前向きに生きる濃密な1年。それを率直につづる瑞々しさは、きっと読者を魅了し、勇気づけるだろう。



著訳者略歴

メイ・サートン
May Sarton

1912-1995。ベルギーに生まれる。4歳のとき父母とともにアメリカに亡命、マサチューセッツ州ケンブリッジで成人する。一時劇団を主宰するが、最初の詩集(1938)の出版以降、著述に専念。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
幾島幸子
いくしま・さちこ

1951年東京都に生まれる。早稲田大学政経学部卒業。翻訳家。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

酒井順子(エッセイスト)
<週刊文春「文春図書館」 2016年9月15日号>
大竹昭子(作家)
<朝日新聞 2016年9月25日(日)>
<出版ニュース 2016年9月中旬号>
川本三郎<毎日新聞 2016年9月25日(日)>
<クレヨンハウス通信「落合恵子のBOOK CLUB」 2016年10月1日号>
長島有里枝(写真家)
<読売新聞 2016年10月16日(日)>
渡邊十絲子<婦人公論 2016年10月11日号>
小林聡美(女優)
<サンデー毎日「本のある日々」 2016年12月4日号>
川本三郎<スミセイベストブック「編集委員の読書日記」 2017年1月号>
島﨑奈央(編集部)
<暮しの手帖 2016年冬号>
< Vikka 2016年11月号>

関連リンク

この本の関連書


「70歳の日記」の画像:

70歳の日記

「70歳の日記」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/416頁
定価 3,672円(本体3,400円)
ISBN 978-4-622-07862-3 C0098
2016年7月25日発行

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