70歳の日記
AT SEVENTY
判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 416頁 |
定価 | 3,740円 (本体:3,400円) |
ISBN | 978-4-622-07862-3 |
Cコード | C0098 |
発行日 | 2016年7月25日 |
AT SEVENTY
判型 | 四六判 |
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頁数 | 416頁 |
定価 | 3,740円 (本体:3,400円) |
ISBN | 978-4-622-07862-3 |
Cコード | C0098 |
発行日 | 2016年7月25日 |
アメリカの詩人・小説家、サートンの58歳の作品『独り居の日記』は、日本でたくさんの読者を得た。その後サートンはさらに北へ、カナダと国境を接するメイン州の雪深い海辺に引っ越す。この地でペットの犬と猫と暮らしながら、ようやく、世間から冷遇されていた長い時期を抜け、この日記の執筆にいたった。
サートンという「独り居中毒患者」は、かけがえのない友人・気骨ある隣人とのつきあいをなにより大切にする。それでいて、外では「他人を意識しすぎて感覚が鈍」り、独りの時間——ものを書き、考え、庭仕事に打ちこむ時間——を恋い焦がれることになる。疲れてパニックになるかと思うと、「鬱の波に足をすくわれそうな」とき、早朝に眺めたどこまでも穏やかな海に、突然涙があふれる、という感受性の持ち主だ。
この年、サートンは最愛の恋人だったジュディの老いと死に直面した。自分に残された時間も少なそうだ。故郷ベルギーから切り離された孤独感も深い。そして考えた——年をとらない秘訣は何か?たぶん、何かに深くかかわり、こだわりをもつこと。エネルギーは要るけれど。
詩の朗読旅行、読者との交流も頻繁にあり、前向きに生きる濃密な1年。それを率直につづる瑞々しさは、きっと読者を魅了し、勇気づけるだろう。