精神医学歴史事典
A HISTORICAL DICTIONARY OF PSYCHIATRY
判型 | A5判 |
---|---|
頁数 | 480頁 |
定価 | 9,900円 (本体:9,000円) |
ISBN | 978-4-622-07868-5 |
Cコード | C3011 |
発行日 | 2016年7月25日 |
A HISTORICAL DICTIONARY OF PSYCHIATRY
判型 | A5判 |
---|---|
頁数 | 480頁 |
定価 | 9,900円 (本体:9,000円) |
ISBN | 978-4-622-07868-5 |
Cコード | C3011 |
発行日 | 2016年7月25日 |
今日の精神医学は、過去半世紀を導いてきた精神分析学の実質的な死と、疾病の理解のためには脳生物学を、治療の主要な有効性に精神薬理学を強調するものへの交代期とみることができる。概念も診断も混乱している今日、歴史上生まれてきた概念の連続性と断絶の諸相は、どうなっているか。たとえば、精神医学がいまだにフロイトに恩恵を受けているものは何なのか、精神薬理学の強調はいったいどこから由来したのか、クレペリンとはいったい何者か、そして、精神医学の総体を知るために、何が必要なのか。本書はその構想から誕生した初めての歴史事典である。
いつ・どこで・だれが・いかにして精神医学についての何々をしたか。近代精神医学が発展していく19世紀以後を中心に、「アルコール依存症」「アルツハイマー、アロイス」から、「ロボトミー」「ロールシャッハテスト」まで、さまざまなカテゴリーや、時代や地域を越えて関連する211の大項目を50音順に網羅する。それぞれの項目は独立した読み物で、相互連関性も行き届き、最近の項目も充実している。巻末には検索に便利な索引1347項目を付す。
凡例
序文
はじめに
ア
アイゼンク、ハンス・ユルゲン
アカシジア、あるいは静坐不能
アルコール症
アルツハイマー、アロイス
アンドレアセン、ナンシー・クーヴァー
「アンナ・O」
アンヘドニア〔快楽消失〕
イ
イド
イプロニアジドとモノアミン酸化酵素阻害薬(MAOIs)
イミプラミンと三環系抗うつ薬
インスリン昏睡療法
ウ
ウィクラー、エイブラハム
ウィノカー、ジョージ
ウィング、ジョン
ウィーンの精神医学
ウェルニッケ‐クライスト‐レオンハルト学派
ウェルニッケ‐コルサコフ症候群
うつ病と気分障害:出現
うつ病と気分障害:最近の概念
うつ病のカテコールアミン仮説
エ
エー、アンリ
エスキロール、ジャン=エチエンヌ=ドミニク
エリクソン、エリック
エルクス、ジョエル
エロトマニー
エンゲル、ジョージ・L
オ
オランダの先駆的精神科コミュニティ・ケア
カ
外傷後ストレス障害
過食症
カールバウム、カール・ルートヴィヒ
カレン、ウィリアム
キ
キアルージ、ヴィンチェンツォ
境界状態
境界性パーソナリティ障害
強迫性障害
緊張病
ク
グーゼ、サミュエル・バリー
クライトン=ブラウン、ジェームズ
クライン、ドナルド・F
クライン、ネーサン・シェレンバーグ
クライン、メラニー・ライツェス
クラフト=エービング、リヒャルト・フォン
クラーマン、ジェラルド・L
グリージンガー、ヴィルヘルム
クレッチマー、エルンスト
クレペリン、エミール
クロウ、ティモシー・ジョン
クロード、アンリ=シャルル=ジュール
クロルプロマジンとフェノチアジン系抗精神病薬
ケ
軽躁病と躁病、現代的意味における
けいれん療法:化学的(メトラゾール)
ゲシュタルト療法
月経前緊張症
幻覚剤
コ
抗うつ薬
抗精神病薬
国立精神衛生研究所
コタール症候群
コノリー、ジョン
コミュニティ精神医学
サ
サーガント、ウィリアム
サディズム
サリヴァン、ハリー・スタック
サルペトリエール病院
サン=タンヌ精神病院
シ
シェパード、マイケル
シナプス
自閉症
ジャネ、ピエール=マリー=フェリックス
シャルコー、ジャン=マルタン
醜形恐怖
シュナイダー、クルト
女性研究者、精神医学における
ジョーンズ、アーネスト
シルダー、ポール・フェルディナンド
心気症(ヒポコンドリー)
神経画像(ニューロイメージング)
神経遮断薬
神経症
神経衰弱とジョージ・ミラー・ビアード
神経伝達物質
神経梅毒
深睡眠療法とバルビツール剤
振戦せん妄
身体像(ボディイメージ):その障害
ス
錐体外路系副作用
睡眠障害
ストレムグレン、エリック
スナイダー、ソロモン・H
スピッツァー、ロバート
スレイター、エリオット・トレヴァー・オークショット
セ
聖エリザベス病院
「精神医学」
精神遺伝学
精神外科
精神遅滞
精神病:概念の出現
精神病理学
精神分析
精神薬理学
精神療法
生物学的精神医学、アメリカにおけるはじまり
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRIs)
前頭葉
「セントルイス学派、精神医学の」
せん妄
ソ
躁うつ病
素行障害
タ
タヴィストック・クリニック、ロンドン
多重人格障害
単一精神病
チ
遅発性ジスキネジア
注意欠陥多動性障害
テ
DSM:精神障害の診断と統計マニュアル
テューク家
転移
てんかん
「転換性」障害が導入される
電気けいれん療法
ト
ドイツ「ロマン主義」精神医学
統合失調質パーソナリティ
統合失調症/早発性痴呆:概念の出現
統合失調症:最近の概念
同性愛、性同一性障害と精神医学
トゥレット症候群
ドニケル、ピエール=ジョルジュ
ドパミン
ドレイ、ジャン=ルイ=ポール
ナ
ナルコレプシー
ナルシシズム(自己愛)
ニ
ニッスル、フランツ
認知行動療法(CBT)
認知症(痴呆)
ハ
ハイデルベルク
パーキンソン症候群:神経遮断薬誘発性
パーソナリティ障害
バティー、ウィリアム
パニック障害
ハミルトン、マックス
パラノイア(妄想症)
パラフレニー
バルビツール剤
犯罪性と精神医学
反精神医学運動
ヒ
ビアーズ、クリフォード
ピショー、ピエール
ヒステリー‐心身症的‐身体化
ヒッツィヒ、ユリウス・エドゥアルト
ピネル、フィリップ
フ
「ファイナー診断基準」
ファルレ、ジャン=ピエール
不安と恐怖症
フィンク、マクシミリアン(マックス)
フェニヘル、オットー
フェニルケトン尿症
フォレル、アウグスト
二人組精神病:フォリー・ア・ド
物質乱用
フランス学派の慢性妄想状態
プリチャード、ジェイムズ・カウルズ
ブルクヘルツリ、チューリヒ大学精神科クリニック
フロイト、アンナ
フロイト、ジークムント
フロイト派の強迫の解釈
フロイト派の精神病と統合失調症の解釈
フロイト派の精神療法:技法
フロイト派のヒステリー学説
ブロイラー、オイゲン
ヘ
ベスレム病院/「べドラム」
ベルガー、ハンス
ベンゾジアゼピン、抗不安薬のクラス
ホ
ボウルビー、ジョン
ホッヘ、アルフレート・エーリヒ
マ
マイネルト、テオドール
マイヤー、アドルフ
マイヤー=グロス、ヴィルヘルム
マクリーン病院
マゾヒズム
マッギル大学
マニャン、ジャック=ジョセフ・ヴァランタン
ミ
ミッチェル、サイラス・ウィア
ミュンヒハウゼン症候群
ミンコフスキー、ウジェーヌ
メ
メニンガー家
メランコリー
モ
モーズレー、ヘンリー
モーズレー病院
「モラル療法」、心理的治療の意味での
モルセリ、エンリコ
モレル、ベネディクト=オーギュスタン
ヤ
ヤスパース、カール
ユ
ユング、カール・グスタフ
ヨ
陽性症状と陰性症状
ラ
ラカン、ジャック=マリー=エミール
ラセーグ、エルネスト=シャルル
ラター、マイケル
ラッシュ、ベンジャミン
ラド、シャーンドル
リ
離人症
リーズ、ウィリアム・リンフォード・ルウェリン
リチウム療法の歴史
ル
ルイス、オーブリー
レ
レセルピン、初期精神医学の薬
レーマン、ハインツ・エドガー
レム(急速眼球運動)睡眠
ロ
ロビンス、イーライ
ロボトミー(白質切截術)
ロールシャッハ・テスト
ロンブローゾ、エゼッキア=マルコ(「チェーザレ」)
ワ
ワイスマン、マーナ
ワグナー・フォン・ヤウレッグ、ユリウス
文献学的エッセイ
文献
監訳者あとがき
索引