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にもかかわらず

1900-1930

TROTZDEM

1900-1930


「文化の発展とは、日用品が装飾から解放されることと同義なのだ。パプア人は身のまわりのものすべてを装飾で覆い尽くす。みずからの顔と体から始まり、弓や船にいたるまで飾りたてる。だが、いまどき刺青とは退廃の証であり、刺青を入れている者といえば犯罪者か身持ちの悪い貴族崩れだけである。教養ある者はパプア人と違い、刺青の入った顔より刺青の入っていない顔のほうが美しいと思うのである。たとえ刺青のデザインがミケランジェロやコロマン・モーザーの手になるものだとしても」
「時代に合った手工業を、そして時代に合った日用品を求めるなら方法はひとつ。建築家を毒殺せよ」

モダニズム移行期の巨匠として広く認められながらも、そのような歴史理解をはるかに逸脱した謎でありつづけるアドルフ・ロースの主著、初の全訳。都市・建築のみならず家具、工芸品、ファッション、音楽、料理、テーブルマナーにいたるまで――20世紀初頭のウィーンで盟友カール・クラウスとともに論陣を張ったスキャンダラスな毒舌家による同時代「スペクタクル社会」批判が展開する。近代建築宣言の先駆として名高い「装飾と犯罪」をはじめ、「ミヒャエル広場の建物に関するふたつの主張とひとつの付言」「現代の公団住宅について」「建築」「他なるもの」「郷土芸術」「家具の終焉」「ペーター・アルテンベルクとの別れ」「アーノルト・シェーンベルクと同時代人」ほか全31篇(本邦初訳14篇)。


目次


はじめに

「他なるもの」より  アドルフ・ロース著「オーストリアにおける西洋文化入門小冊子」第1期
わが人生の断片より
陶器
ウィーンにある最高の内部空間、最高の邸宅、最高の消えゆく建物、最高の新建築、最高の散歩道について  あるアンケートへの回答
私の建築学校
文化
無駄(ドイツ工作連盟)
文化の堕落
装飾と犯罪
ウルクに  「装飾と犯罪」をばかにしてくれた記念に
建築
ちょっとした出来事
ウィーン人に告ぐ  ルエーガー逝きし日に記す
ミヒャエル広場の建物に関するふたつの主張とひとつの付言
音響効果の不思議
ベートーヴェンの病める耳
カール・クラウス
山村で家を建てるためのルール
郷土芸術
口出しするな!
ペーター・アルテンベルクとの別れ
読者からの質問と回答
都市住民が移住する日
住むとは何かを学ぼう!
家具の終焉
装飾と教育  あるアンケートへの回答
アーノルト・シェーンベルクと同時代人
現代の公団住宅について  ある講演にて
短い髪  あるアンケートへの回答
家具と人間  工芸に関する本に寄せて
ヨーゼフ・ファイリッヒ

訳注  早稲田大学建築学科中谷礼仁研究室
年譜  岸本督司
解題  中谷礼仁
訳者あとがき


著訳者略歴

アドルフ・ロース
Adolf Loos

オーストリアの建築家。1870年、モラヴィア地方ブルノ市(現チェコ共和国)に生まれる。ドレスデン工科大学で学び、1893年より3年間アメリカに滞在。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
鈴木了二
すずき・りょうじ

1944年生まれ。早稲田大学大学院修士課程修了。建築家、早稲田大学栄誉フェロー。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
中谷礼仁
なかたに・のりひと

1965年生まれ。早稲田大学大学院前期博士課程修了。早稲田大学理工学術院建築学科教授。歴史工学・建築史。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
加藤淳
かとう・じゅん

1972年生まれ。慶応義塾大学文学部卒業後、ベルリン工科大学ドイツ文学科に学ぶ。ベルリン在住10年を経て帰国後は翻訳、通訳、フリーライターとして活動。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

松畑強(建築家)
<2016年1月9日号:「図書新聞」>
五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
<2015年11月29日(日):朝日新聞>

関連リンク

この本の関連書


「にもかかわらず」の画像:

にもかかわらず

「にもかかわらず」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/336頁
定価 5,184円(本体4,800円)
ISBN 978-4-622-07887-6 C1052
2015年9月25日発行

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