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21世紀に読む「種の起原」

THE ORIGIN THEN AND NOW

An Interpretive Guide to the Origin of Species


「最も幅広く言及されるが、最も読まれることの少ない本」、ダーウィン『種の起原』を徹底的に読み込んでみたら、やっぱり凄い本だった──待望の本格的読解本。『種の起原』を「自然淘汰/種分化/理論」の三部に編成しなおすという独自のアプローチにより、晦渋と言われてきた『起原』を驚くほど見通しよく読みほどいた。と同時に『起原』の記述と現代の生物学との関係に丁寧に補助線を引きながら、アップデートされた読み筋へ読者を案内する。
耳学問だけで知っていた遠国の街を実際に歩く時のように、本書は『起原』を初体験させる。たとえば、常に“一口に”語られてしまう『起原』の著名な図(いわゆる「生命の樹」)が、じつは一枚で複数の図を兼ねていることをご存じだろうか。そのトリッキーな表現法には、既知の知見を統合し未知の事実を予測する統一理論を志向したダーウィンの狙いが端的に表れている。
「今日の進化論」というタグのついた章や節では、ロンドンの地下鉄網における蚊の種分化や、グッピーの高速進化など、ダーウィン説をリアルタイムで実証する現代の進化研究のセンス・オブ・ワンダーが光る。進化生物学の予備知識のある読者ほど、はじめの数章は著者の語りを地味と感じるかもしれないが、読み進めてみてほしい。この読書が一生の財産となることを、その先で実感してもらえるはずだ。


目次



第I部 自然淘汰
第1章 自然淘汰についての前置き
第2章 飼育栽培下における変異
第3章 自然条件下における変異(一)
第4章 生存競争(生存闘争)
第5章 自然淘汰(一)
  《今日の進化論》 現代的総合以降の自然淘汰
第6章 変異の法則
第7章 今日の進化論──自然淘汰についての現代的見方

第II部 種分化
第8章 種分化への前置き
第9章 自然条件下における変異(二)
  《今日の進化論》 米国東部のアメリカサンショウウオ
第10章 自然淘汰(二)
  《今日の進化論》 アメリカサンショウウオ属再訪/島嶼における種分化と大陸における種分化/《補足》 DNA塩基配列と分子時計
第11章 雑種形成
  《今日の進化論》 種分化に関するダーウィンと現代の考えに折り合いをつける
第12章 今日の進化論──ロンドン地下鉄のカ

第III部 理論
第13章 前置き──理論とは何か
第14章 理論の難点
  《今日の進化論》 胎盤の進化
第15章 本能
  《今日の進化論》 本能の進化
第16章 地質学(一)──背景
第17章 地質学(二)──地質学的記録の不完全さについて
第18章 地質学(三)──生物の地質学的遷移について
第19章 地質学(四)──今日の進化論
  今日における絶滅の理解
第20章 地理的分布
第21章 地理的分布(つづき)
  《今日の進化論》 すべての陸橋のなかでもっとも馬鹿げたもの
第22章 生物相互の類縁性、形態学、発生学、痕跡器官
  《今日の進化論》 アフリカ獣上目
第23章 要約と結論
第24章 今日の進化論──証拠は繰り返し何度となく発見されてきた

謝辞
訳者あとがき
図版出典一覧
索引
『起原』と本書の各章の対応


著訳者略歴

デイヴィッド・N・レズニック
David N. Reznick

カリフォルニア大学リバーサイド校生物学部門教授。専門は進化生物学・生態学。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
垂水雄二
たるみ・ゆうじ

京都大学大学院理学研究科博士課程修了。出版社勤務をへて1999年よりフリージャーナリスト。著書に『科学はなぜ誤解されるのか』(平凡社新書、2014)、『悩ましい翻訳語』(八坂書房、2009)ほか。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

松木武彦((考古学者・国立歴史民俗博物館教授))
<読売新聞 2015年12月6日(日)>

関連リンク

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「21世紀に読む「種の起原」」の画像:

21世紀に読む「種の起原」

「21世紀に読む「種の起原」」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/608頁
定価 5,184円(本体4,800円)
ISBN 978-4-622-07936-1 C1045
2015年10月19日発行

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