みすず書房

米国オハイオ州ガンビアは人口600人の小さな町。「中部平原が終ってまさに東部アパラチア高地に移ろうとする」あたりに位置する。昭和32年秋から一年間、留学のためこの町で暮らした庄野夫妻の滞在記。よき隣人でもある大学の友人たち、町の商店の人々、気儘に走りまわる栗鼠や、ときに出没するラックーン(あらいぐま)——。広大な自然を背景に、この静かな町の、静かな歓びに満ちた春夏秋冬の暮らしを描いた名作。

「庄野夫妻はガンビアについたその日から小さな町の住民になりきったのである」(坂西志保「解説」)

目次

1 オハイオ州ガンビア
2 郵便局
3 ミノーとジューン
4 ガンビアの動物
5 「村の宿屋」とドロシイズ・ランチ
6 結婚式の写真
7 ガンビアのスポーツ(1)
8 ブラウン氏の銀行
9 ディンショウ来る
10 ホームカミング・フットボール
11 ヘイズ食料品店とウィルソン食料品店
12 万聖節前夜
13 嵐
14 ジューンとディンショウ
15 ミノーとベンジャミンの一週間
16 ガンビアの周囲
17 感謝祭
18 雪の日
19 せり売り
20 クリスマス ディンショウ帰る
21 引越
22 ガンビアのスポーツ(2)
23 肥沃なるガンビア
24 ココーシングの氷
25 ジャーマン・ミーズル
26 春の気配
27 戸外生活
28 拾う神
29 ガンビアのスポーツ(3)
30 ベビイ・シッター
31 半旗
32 心覚え——卒業式まで
33 散髪屋ジム
34 エディノワラ家の出発
35 小鳥の巣

あとがき
解説 坂西志保