みすず書房

天皇の逝く国で【増補版】

始まりの本

IN THE REALM OF A DYING EMPEROR

判型 四六変型判 タテ191mm×ヨコ130mm
頁数 400頁
定価 3,960円 (本体:3,600円)
ISBN 978-4-622-08343-6
Cコード C1321
発行日 2011年11月10日
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天皇の逝く国で【増補版】

「祖母の家は、彼女のエネルギーと、彼女がつねに放射するやさしさで、さわさわと活気だつ。朝はやく、まだ明けやらぬうちから、それは床板をとおして私が夫と一年間占領していた部屋まで伝わってきて、どんな理科の授業もおよばないほど、音は波となって伝播することを感得させてくれた。祖母と母が、子どもたちのお弁当にこれがいいか、あれがいいかと話しているのだろう。」

東アジア出版人会議が選び編纂した『東アジア人文書100』の紹介に、「みずからの個人史に重ねて描いたこの現代日本の物語は、すぐれた翻訳とあいまって、本書の主題の新鮮で緻密な分析とともに、これまでにない新たな魅力をそなえた作品になっている」。
「自粛」「常識」という社会の抑圧に、抵抗できるか。登場人物は体制順応という常識に抗った三人の日本人。沖縄国体で日の丸を焼いた知花昌一、殉職自衛官の夫の靖国神社合祀に反対した中谷康子、天皇の戦争責任を明言して狙撃された長崎市長の本島等。あれから20年余、増補版のために書かれた新たなあとがきを付す。

目次

はじめに

「哀のパラドックス」(詩) 宗秋月
プロローグ
I 沖縄  スーパーマーケット経営者
II 山口  ふつうの女
III 長崎  市長
エピローグ

後記 ジャパン・バッシングについて
日本語版へのあとがき

あれから二十年余  増補版へのあとがき