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知性改善論/神、人間とそのさいわいについての短論文

TRACTATUS DE INTELLECTUS EMENDATIONE

Et de via qua optime in veram rerum cognitionem dirigitur. / KORTE VERHANDELING van GOD, de MENSCH en deszelvs WELSTAND

著者
スピノザ
訳者
佐藤一郎

「共同の暮しの中でよく出遭うものがみなむなしく、くだらないということを経験から教わったのち、失われるのではないかと心配していたもの、招くことを恐れていたものがどれも、それによって気持が揺すぶられたからということがなければ、それそのものには善いところも悪いところもそなわらないことを見たとき、わたしはやっとたずねようと心を定めた。真の善でみずからを分ちあずからせるような或るものが与えられるかどうか。ほかのいっさいを投げ棄てて、独りそれだけから気持が触発されるようなもの、それを見出して獲得すると、持続する最高の喜びが永遠にわたって享受されるような或るものが与えられるかどうかをたずねよう、と。」(「知性改善論」)

本書に収められた二つの著作は、ユダヤ社会から追放されたスピノザの初期思想をよく伝えるものである。ここには、既存の教義や語彙をもちいながら、同時にそこから自由になれるよう有効な手段を作りあげるべく自らの問題意識と言語を鍛えて、「持続する最高の喜び」を探り、「精神が全自然を相手にもつ、一つに結ばれていることの認識」を究めるスピノザが確かにいる。
後年の主著『エチカ』へと至る哲学の根本動機と独自の方法論が記述される二篇を、ラテン語刊本およびオランダ語写本から半世紀ぶりに新訳。最新の研究を踏まえた精細な訳注と解題を付した待望の一巻。


目次


知性改善論
  読者へのことわり
  「知性改善論」

神、人間とそのさいわいについての短論文
  標題とまえがき
  章の見出し
  「神、人間とそのさいわいについての短論文」
   第一部
   第二部
   〈付録〉
  短論文の概略
   「概略」

  訳注
   「知性改善論」訳注
   「短論文」訳注
   「概略」訳注

  解題
  あとがき――「犯罪通り」のスピノザ

   文献
   略語表


著訳者略歴

スピノザ
Spinoza

1632年11月24日オランダ、アムステルダムのユダヤ人居住区で商人の家に生まれる。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
佐藤一郎
さとう・いちろう

1952年生まれ。東京大学文学部卒業。東京都立大学大学院博士課程中退。山梨大学教授。著書『哲学的冒険――形而上学へのイニシアシオン』(丸善)『個と無限――スピノザ雑考』(風行社)。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

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「知性改善論/神、人間とそのさいわいについての短論文」の画像:

知性改善論/神、人間とそのさいわいについての短論文

「知性改善論/神、人間とそのさいわいについての短論文」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/584頁
定価 8,424円(本体7,800円)
ISBN 978-4-622-08348-1 C1010
2018年2月10日発行

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